プロ初先発のマウンドに臨むドラ3右腕・大道温貴投手。

◆プロ初の先発マウンドでも怯まない

 ドラフト3位で入団し、開幕一軍入りを果たすと、カープブルペンを支えてきた大道温貴。その大道が、6月11日のオリックス戦(京セラD大阪)でプロ初先発のマウンドに上がる。

 大道は、ここまで全てリリーフとして17試合に登板。2勝0敗3ホールド。勝ち試合の継投、ロングリリーフをこなすなど、一軍で貴重な経験を積んできた。

 持ち味はダイナミックなフォームから繰り出される、スピンの効いた力強いストレート。カープの一員になってからも、思い切りの良いピッチングを心がけてきた。

「今の僕は、細かいコントロールを考えてどうにかなる投手ではないと思っています。マウンドに上がる時は、チームに勢いを与えるためにも、とにかく強く腕を振り、ストライクゾーンの中で勝負する投球を心がけています」

 投手・大道の原点でもある、しっかりと“腕を振る”意識。それは、結果が全てのプロの世界で戦っていくうえで、大道の最大の武器にもなっている。

「アピールしていきたいのは、腕の振り、投げっぷりの良さ。そこは負けずに投げていきたいです」

 初先発の相手は、日本を代表する投手へと成長した同学年の山本由伸。相手にとって不足はない。

「とにかく腕を振って、ルーキーらしくガムシャラにプレーしていこうと思っています。どんな場面でも、チャンスを与えられた場面で責任を持って投げ抜き、チームの勝利に1試合でも多く貢献できるようにしたいです」

 現在チームは4連敗中。そして、この先、連戦が続いていくだけに、先発・大道にかかる期待は大きい。“打者に負けない”気持ちを原動力にして投じるストレートが、大道の未来、そしてチームの未来を切り開くことを期待したい。