持ち味の打撃を活かし、一軍定着を目指す中村奨成選手。

 中村奨成が、7月7日のDeNA戦(マツダスタジアム)に代打で出場。本拠地初ホームランとなる今季2号を放ち、3点差を追いついての引き分けに貢献した。

 中盤まではDeNAの流れで試合が進んだ。先発の九里亜蓮が、4回に2本の本塁打を打たれ3点を先制されると、打線はDeNA先発の今永昇太の前に5回までゼロ行進。均衡を破ったのは、6回に代打として登場した中村奨成だった。

 6回の先頭打者として打席に入ると、1ストライク1ボールからの3球目、高めに入ってきた球を見逃すことなく振り切ると、打球はセンターバックスクリーンへ。リーグを代表する左腕・今永からの一発は、劣勢ムードを振り払う本塁打となった。

 この一発をきっかけにカープ打線が奮起。7回に鈴木誠也が13号ソロ、8回には菊池涼介が適時打を放ち、3点差を追いついた。

 中村奨にとってうれしい本拠地初ホームランは、プロ初アーチを放った6月19日の巨人戦(東京ドーム)以来となる安打。それだけにチームにとっても、中村奨にとっても、価値ある本塁打となった。

「一軍で生き残っていくために結果を残さないといけないので、とにかく必死に打席に立っています」

 打撃を活かすため、捕手以外のポジションにも挑戦を続ける4年目の中村奨。七夕の夜、地元広島で放った本塁打が、復調のきっかけになることを期待したい。