2年ぶりとなるプロ野球の祭典・「マイナビオールスターゲーム2021」が、7月16日にメットライフドーム、7月17日に楽天生命パーク宮城で開催された。カープからは、鈴木誠也、菊池涼介、森下暢仁、栗林良吏の4選手が出場。ここでは、4選手の今年のオールスターでの活躍を振り返る。

今シーズン、攻守にわたりチームに貢献する、カープ・菊池涼介選手。

◆第1戦、菊池が4打数4安打の活躍で初のMVPを獲得

 まず目立ったのは7度目の球宴出場となった菊池だ。第1戦(メットライフドーム)に、7番・セカンドでスタメン出場すると、4打数4安打2打点の大活躍。前半戦好調のバットで存在感を見せた。

 3回の第1打席に、チーム初安打となる一打を左前に放つと、5回第2打席では得点の口火を切る右前打。続く6回には、球宴初アーチとなる2点本塁打を放ち、球場を沸かせた。さらに9回にも右前打。持ち味の広角に打ち分ける打撃で逆転勝利に貢献し、自身初のMVPを獲得した。第2戦(楽天生命パーク宮城)は途中出場となったが、第1打席で安打を放ち、2戦トータルで6打数5安打の成績を残した。

 ファン投票で選出された鈴木誠也も2戦ともに出場。第1戦は、3番・ライトでスタメン出場し、第2戦は途中出場。惜しくも安打は出なかったが、攻守に元気な姿をみせた。

 オールスター初出場となった森下暢仁と栗林良吏は、いずれも第2戦に登板。森下は、明治大の先輩・柳裕也(中日)のあとを受け、同点の3回からマウンドへ。1死から連打を浴びて二、三塁にされると、同じく、明治大の先輩・島内宏明(楽天)にタイムリーを打たれて2失点。しかし、2イニング目はしっかりと三者凡退に抑え、初の球宴登板を締めくくった。

 前半戦、ルーキーながらカープの守護神として活躍を続けた栗林は、同点の8回に登板。先頭の小深田大翔(楽天)に10球粘られて四球を与えると、1死から島内に二塁打を打たれ、勝ち越し点を献上。栗林にとっては痛い失点となったが、次の打者を内野ゴロに打ち取り、9回に登板予定だった高梨雄平(巨人)にマウンドを譲った。

 森下、栗林ともに失点を喫する悔しい登板となったが、初めての球宴の舞台で、直球中心の真っ向勝負をみせ、ファンを魅了した。

 オールスターに出場した鈴木、菊池、森下、栗林の4選手は、引き続き、7月19日から始まる侍ジャパンの合宿に参加。世界一に向けた戦いに向けて準備を進めていく。