◆インターハイのロッカールームでスカウトされた逸材

 現在17番を背負っているのはMF松本泰志。2016年に広島で開催されたインターハイで、昌平高(埼玉)の主力としてベスト4進出に貢献したのがプロ入りのきっかけだった。8月1日、広島広域公園第一球技場で行われた準決勝で敗れた直後、スカウトがロッカールームを訪問。本人は「インターハイが終わったら、進学する大学を決めようと思っていた」と振り返っているが、そのまま地元に戻らず翌日からサンフレッチェの練習に参加し、9月27日には加入内定が発表されるという急展開だった。

 主戦場は左サイドではなく、ボランチ。背番号が17に変わったプロ3年目の2019年は、開幕からレギュラーとして活躍した。だが徐々に出場機会を減らし、同様の状況が続いた2020年途中にアビスパ福岡に期限付き移籍した。

 アビスパでは主力としてJ2からJ1への昇格に貢献し、今季はセレッソ大阪に期限付き移籍していたが、7月末にサンフレッチェに復帰している。期限付き移籍で得た経験をシーズン終盤、さらに今後のキャリアでどのように生かしていくのか注目だ。