◆イメージ通りに奪えた三振。プロ初の連投でつかんだ手応え

─他の選手にここだけは負けない自分だけの武器を教えてください。

「アピールしていきたいのは、やはり、腕の振り、投げっぷりの良さですね。そこは負けずに投げていきたいです」 ─プロ入り以降、投手としてレベルアップしているという手応えは感じていますか? 「まだ経験が浅いですけど、試合での登板を重ねていくごとに、過去の登板を思い返し、上手くいかなかった時は対策を立てることができるようになっているので、そういう面はレベルアップできているかなと感じています」

─持ち球に関してはいかがでしょう。プロで成長した球はありますか?

「栗林(良吏)さんのフォークボールのように、“大道といえばこの球”という決め球となる変化球は持っていないのですが、プロでは、カーブをよく投げるようになりました。大学の時はスライダーやスプリットを投げることが多く、カーブはほとんど投げていなかったのですが、今ではストレートの次に多く投げている球なので、そこは自分でも驚いています」

─プロでやっていけると手応えを感じた試合を教えてください。

「そこまでの強い手応えではないのですが、印象に残っている登板は、4月3日と4日のDeNA戦(横浜)、プロで初めて連投した2試合です。初登板となった阪神戦(3月31日・マツダスタジアム)では思った通りに投げることができなかったのですが、連投したDeNA戦では、ストレートや変化球でイメージ通りに三振を奪うことができた(2試合で4奪三振)ので特に印象に残っています」

─大道投手と言えば、登板前のルーティンも印象深いです。投球練習が終わると、右肩にグローブを当てられ何かを念じておられますが、このルーティンはいつから続けているものですか?

「高校3年からずっとやっています。ただ、これは僕のオリジナルではなく、高校のOBで元中日の中里(篤史)さんの登板ルーティンを真似したものなんです」

─ちなみに右肩にグローブを置いている数秒間、心の中ではどんな言葉をつぶやいているのでしょうか?

 「これまで肩や肘を壊したことがないので、それに感謝して、『今日も頼むよ』という思いを託しています」