5番打者として活躍を続ける坂倉将吾選手。

 9月7日に行われた中日との3連戦初戦(マツダスタジアム)。今季初のサヨナラ勝ちで3連勝を飾った。

 中日に4点リードを許して迎えた9回裏。林晃汰と安部友裕の安打をきっかけに2死一、三塁の場面をつくると、西川龍馬がタイムリー。好調のクリーンアップにつなげると、4番鈴木が、この試合4本目となる安打で2点差に詰め寄り、なおも一、二塁。ここで5番に定着した坂倉将吾が、R.マルティネスの高めの直球を振り切り、サヨナラ逆転3ラン。4点のビハインドを2死からひっくり返し、劇的勝利を呼び込んだ。

 交流戦途中から5番に定着した坂倉は、五輪中断明けのシーズン後半戦から調子をあげていき、9月の月間打率は6割、得点圏打率は5割と脅威の数字を記録。カープの得点源の一つとなっている。

 また、この試合で初の規定打席に到達。打率.332で打率トップに立った。好不調の波が少なく、安定して結果を残してきているだけに、捕手登録選手では球団初となる首位打者もおおいに期待できる。そして、この日のサヨナラ本塁打は、プロ初のサヨナラ打となり、初の2ケタ本塁打にも到達。プロ4年目の昨季、捕手として47試合(出場試合数は81試合)のスタメンマスクを経験した坂倉が“打てる捕手”として大きな飛躍を遂げようとしている。

「良い結果も悪い結果も全てを成長の糧にしていきたいですね。数多く打席に立つ難しさであったり、できていたことが急にできなくなる難しさであったり、いろんなことを勉強させてもらったので、来年以降に生かしていかないといけないと思います」

 昨季のシーズン終了後にそう話していた坂倉。失敗も成功も全てを力に変えて、年数を重ねるごとに成長を続ける坂倉が、今シーズンどんな成長を果たすのか楽しみに見守りたい。