一軍での活躍が期待されるカープ選手の2021年の声をお届けする蔵出しインタビュー企画。今回取り上げるのは、5月中旬以降、一軍に定着した林晃汰。2021年7月に行ったインタビューから、左のスラッガーが、打席で心がけている取り組みを紹介する。
(広島アスリートマガジン2021年8月号で行ったインタビューをもとに編集)
◆〝積極的に強く振っていく〟林の原点となる攻めの姿勢
─一軍投手との対戦を通して、昨年に比べて良くなった、改善できたと感じていることはありますか?
「昨年は速い真っ直ぐに反応できずに三振することが多かったのですが、今年はインコースを含めて、しっかりと自分のポイントで捉えることができています。少しずつではありますが、その課題は克服できているのかなと思います」
─今季の林選手は見逃し三振が少なく、振っていく意識を強く感じます。
「そうですね。自分の中で打席に立つ以上、積極的にバットを振っていくことは常に心がけています。ただ、低めのボール球などを振ってしまうケースもあるので、際どい球の見極めに関してはもっと成長していかないといけません」
─左投手も苦にしていません。
「体を開き過ぎないようにしっかりとスイングするなど、相手が左投手であっても難しく考えず、シンプルに考えて打席に立つことができているのが、結果につながっているのかもしれません」
─小園海斗選手をはじめ、同年代の選手が今季は一軍で活躍しています。林選手自身、同学年の4選手からどんな刺激を受けていますか?
「自分が二軍にいる間に、ずっと一軍で活躍していた選手もいるので、良きライバルとして絶対に負けたくない気持ちです。二軍でプレーしていたときも、その気持ちを忘れずに過ごしてきたので、これからも気持ちに変わりはありません」
─一軍昇格以降、日に日に存在感が高まっていますが、一軍ではどんなことを意識してプレーされていますか?
「まだまだアピールしていく立場なので、自分のできることを全力で出し切って、その中で結果も出していきたいですね」
─林選手は試合が終わると、ユニホームが真っ黒になっている印象があります。ガムシャラに試合に臨んでいく姿勢は林選手の魅力の一つのように感じます。
「上手くないからこそ、打撃でも走塁でも守備でも全力でやっていかないといけないと思っています。逆に全てに全力で取り組んでいるからこそ、結果につながっている部分があるのかもしれません」
─今シーズン、目標にしている数字はありますか?
「意識しているのは得点圏での勝負強さです。走者がいる状態でしっかりと打てる打者になりたいです。そういう意味では打点をもっと増やしていきたいですね」
─鈴木誠也選手が欠場した関係で、6月に4試合ほど4番に座りました。この4試合、結果は芳しくなかったのですが、やはり重圧はありましたか?
「重圧は感じてなかったです。ただ、結果が出なかったということは、無意識のうちに4番という存在を意識してしまっていたのかもしれません。どんな場面でも、自分のやるべきことをやれる選手に成長していかないといけません」
─林選手には未来の4番打者としての期待も大きいです。最後に後半戦に向けての意気込みをお願いします。
「まだまだ下手くそな選手ですが、どんな場面でも全力プレーを心がけ、チームに貢献できるように取り組んでいきます。一つでも多くの勝利をファンのみなさんに届けられるように頑張りますので、応援よろしくお願いします」
◆プロフィール
林晃汰 44
■はやし・こうた ■2000年11月16日生(20歳)■182cm/99kg
■右投左打/内野手 ■和歌山県出身 ■智弁和歌山高-広島(2018年ドラフト3位)