◆観てくれる方々が元気になる試合を届けたい

―チーム、個人の目標についてはどうですか?

辻選手:先日ミリングヘッドコーチとその話をしました。ヘッドコーチは、チャンピオンシップや優勝といった目標を立てると、長いシーズンの中で調子が悪くなったとき、変なプレッシャーがかかるという話をしていました。だから、今シーズン全体の目標を立てるのではなく、目の前の試合に勝つことを目標にする。それを続けていけば、チャンピオンシップ、地区優勝が見えてくると思います。いきなり高い目標ではなく、一つひとつ進んでいくのがチームにとってはいいのではないかと感じています。個人の目標は、今までのキャリアで一番いい成績を収めることですね。

朝山選手:チームとして目指すべき方向は辻が言ったとおりですね。そして大切にしたいのは観てくださっている方々の思い。僕たちの試合を見て、元気になるー。「ドラゴンフライズの試合があるから今週頑張れる」とか「これを見たから1週間頑張れる」とか、そうやってファンのみなさんの生活の中に入っていけるー。毎年、そういった試合を届けたいと考えています。今シーズンも広島の人たちの生活に寄り添うことが、チームの目標の一つだと思っています。あと、個人的な目標は、怪我をしないで1シーズン戦い抜くことです。

―広島ドラゴンフライズ、お二人を応援するファンの方にメッセージをお願いします

辻選手:いろんな期待を持ってくださっているはずなので、それを裏切りたくないと強く思っています。今までにない広島ドラゴンフライズをみなさんにお見せしたいですね。朝山さんが言われたように、広島ドラゴンフライズは大変な時期を乗り越えてきたチームです。人間味のあるチームというか、色んな人の支えで今のチームがあります。そういった思いを選手一人ひとりが持ってプレーすれば、ファンのみなさんに届けられることも増えると思います。ぜひ期待してもらいたいですし、温かい声援で僕たちを支えてくださったら嬉しいです。

朝山選手:また新たな戦いがスタートします。これまで同様、チームの立ち上げから1年1年積み上げてきた土台を大切にしながら戦っていけたいと思っています。これから始まるB1リーグの新シーズン、一緒に戦いましょう。ご声援、よろしくお願いします!

※記事の全文は『スポーツアクティベーションひろしま(SAH)』で公開中

【朝山正悟・Shogo Asayama】
1981年6月1日生、神奈川県出身。ポジション:SG(シューティングガード)/SF(スモールフォワード)。192cm、88kg。早稲田大学を卒業後、日立サンロッカーズ(現・サンロッカーズ渋谷)、オーエスジーフェニックス(現・三遠ネオフェニックス)、アイシンシーホース(現:シーホース三河)などを経て、2015年から広島ドラゴンフライズに加入。昨シーズンまでキャプテンとしてチームを引っ張ってきた。

【辻直人・Naoto Tsuji】
1989年9月8日生、大阪府出身。ポジション:SG(シューティングガード)。185cm、82kg。青山学院大学から東芝ブレイブサンダース(現:川崎ブレイブサンダース)に入団すると、1年目から主力として活躍。この年のルーキーオブザイヤーを獲得すると、それ以降もプレーオフMVP・ベスト5などのタイトルを受賞した。2013年には日本代表に初選出。2021年に広島ドラゴンフライズに移籍した。

【広島ドラゴンフライズ】
広島市を本拠地として2013年に設立されたプロバスケットボールクラブ。「広島に、バスケでつながる風景を。」をクラブスローガンとして掲げ、地域に根差したクラブづくりをしている。チーム名「広島ドラゴンフライズ」は、日本では宮島にのみ生息している“ミヤジマトンボ”に由来。古来より、トンボは、前に飛んで決して後ろに下がらない勇猛果敢な「勝ち虫」と言われ、勝利を呼ぶ縁起の良い虫とされている。昨季Bリーグ設立4季目にして、初の1部昇格を果たすも西地区最下位に終わった。今季は巻き返しに向けて、大幅な戦力補強を実施。生まれ変わったチームの躍進に期待が集まる。