11月1日に行われた2025 JリーグYBCルヴァン杯・決勝 サンフレッチェ広島-柏レイソル戦は、前半のゴールラッシュで3点を挙げた広島が3-1で逃げ切り、3年ぶりのタイトル奪還を果たした。
試合は前半から両チームが互いに攻め込む展開となった。細かいパスワークでつなぐ柏がやや広島を押す展開となったが、拮抗した試合が動いたのは24分、中野就斗のロングスローを荒木隼人が頭で押し込み、広島が先制に成功する。2月に国立で行われたFUJI FILM SUPER CUPでも先制ゴールを挙げた荒木が、ここでも広島に流れを呼び込んだ。
さらに広島は38分に中村草太が倒されFKを獲得。これをキッカーの東俊希が直接ゴール右上に決めてリードを2点に広げた。流れをつかんだ広島は、47分にも中野のスローインを佐々木翔が流し、最後はジャーメイン良がボレーシュートを叩き込んで3点目。前半3点リードで試合は後半へ突入する。
後半、柏は今季ここまでリーグ・カップで8得点をマークしているFW・細谷真央を投入し、徐々に広島ゴールに圧力をかけていく。80分には細谷のゴールで1点を奪いさらに攻勢を強めるが、逃げ切りたい広島は立て続けに加藤陸次樹、新井直人、ジェルマン、トルガイを投入。後半5分のアディショナルタイムを総力戦で戦い抜き、広島が3年ぶりのタイトル奪還を果たした。先制ゴールを挙げた荒木隼人が大会MVPに選ばれ、「YAVAYだろ!」の決め台詞で、国立競技場に詰めかけたサポーターを沸かせた。
試合後の会見でスキッベ監督は、「相手を自分たちのゴールから遠ざけるサッカーをしよう、と話していた。自分たちらしいサッカーができた」と満足げに試合を振り返った。
天皇杯も準決勝まで勝ち残っている広島は、11月15日に神戸と対戦。勝利をつかみ再び国立の地に戻ってくることができるのか。ますます注目が集まりそうだ。

