2021年ドラフト会議がいよいよ10月11日に行われる。今季苦しい戦いを強いられるカープだが、ドラ1右腕の栗林良吏がストッパーとして30セーブをマークするなど、新人王に向けて活躍を見せている。ここでは、過去にドラフト1位で入団し、目覚ましい活躍を見せた投手たちを改めて振り返っていく。

写真は現役時代の佐々岡真司。現在はカープ監督を務めている。

◆100勝100Sを成し遂げた大エース/佐々岡真司(1990-2007)

 初登板初先発を勝利で飾るなど、初年度からフル回転。新人王の座は与田剛 (中日)に譲ったものの、13勝17セーブの好成績を記録した。以降も18年間にわたりコンスタントに登板を果たし、江夏豊以来史上2人目となる先発100勝、100セーブを達成。平成の大エースとしてチームを支え続け、現在は第19代一軍監督としてチームの指揮を執っている。

1967年8月26日生/投手/島根県出身/右投右打/1989年ドラフト1位/カープ在籍18年
◎通算成績:570登板、138勝153敗5ホールド106セーブ、防御率3.58

◆『UFO投法』で幻惑。二桁勝利で新人王に/山内泰幸(1995-2002)

 1994年に球団初の逆指名選手としてカープに入団。5月に4勝を挙げ月間MVPに輝くなど、プロ1年目から頭角を現した。最終的に14勝を挙げて新人王を受賞。その後もオールスターゲームに選出される活躍を見せ、ルーキーながらチーム2位の14勝をマークした。右肘を高く上げる独特の『UFO投法』でも話題を集め、カープの選手としては9年ぶりの新人王に輝いた。

1973年3月16日生/投手/広島県出身/右投右打/1994年ドラフト1位/カープ在籍8年
◎通算成績:184登板、45勝44敗1セーブ、防御率4.40

◆伝家の宝刀を武器に1年目からフル回転/澤﨑俊和(1997-2005)

 当時大学球界屈指の実績を引っさげ、逆指名で入団。高い制球力とスライダーを武器に、プロ1年目の開幕当初は中継ぎとして存在感を発揮した。先発投手の不調などもあり、同期入団の黒田博樹と共に先発に配置転換。1年目から12勝をマークし、球団6人目の新人王に輝いた。右肘の故障で短命に終わったが、現在も投手コーチとして後進の指導に当たっている。

1974年9月21日生/投手/千葉県出身/右投右打/1996年ドラフト1位/カープ在籍9年
◎通算成績:180登板、24勝17敗15セーブ、防御率4.70