10月10日の巨人戦(マツダスタジアム)で後半戦初白星をあげた森下暢仁。エースへの道をまた一つ乗り越えた森下の知られざる魅力を、広島アスリートマガジンに掲載された本人の言葉、同期入団で10日の試合で3安打した宇草孔基、31セーブ目をあげた守護神・栗林良吏の言葉などと共に紹介していく。
※2021年6月掲載の記事を編集して再収録。

今季のカープ投手陣を支える、森下暢仁投手(右)と栗林良吏投手。

◆見ていて勇気をもらえる存在です

 2019年のドラフト2位で、森下暢仁と共にカープに入団した宇草孔基。同級生でもある宇草は森下から受けた影響についてこう話す。

「ほんと誰が見てもすごいですよね。とにかく気持ちが強い選手です。顔つきは可愛らしくて、男前でもありますが、気持ちが強い選手なので、見ていて勇気をもらいます。一軍の舞台でもっと一緒に活躍したいといつも思っています」

 宇草は10月上旬に一軍に復帰。10月10日の巨人戦で3安打を放ち森下を援護するなど、持ち味の打撃で勝利に貢献しているだけに、今後の2人の活躍に期待がかかる。

◆感謝の思いでつながる18番と20番の絆

 10月10日の巨人戦で14試合連続セーブを記録し、大野豊氏が持つ球団記録に並んだ栗林良吏と森下暢仁は、大学日本代表でプレーした間柄。昨年のドラフトで栗林のカープ入団が決まると、栗林のもとに、森下から祝福のメールが届いたという。また、初めて参加した今季の春季キャンプでは、森下のおかげで、チームメートとのコミュニケーションが深まったと栗林は話す。

「森下にはキャンプの時から、いろんなことを教えてもらっています。森下のおかげでチームに早く溶け込めたと思うので、いまは感謝しかありません。そういう意味では3月30日の阪神戦で、抑えで自分が投げて森下に勝ち星がついたのはうれしかったですね。もちろん、クローザーをやらせていただく以上、どの先発投手にも勝ち星を届けたい気持ちは変わりません。ただ、森下は、大学の頃から一緒にやらせてもらって、プロに入ってからも面倒を見てもらっていたので、感謝の気持ちも大きいですね」。

 18番から20番へのドラ1コンビリレー。残り試合はもちろん、来シーズンも、何度も見たい勝利のリレーだ。