現在、11勝12分10敗でリーグ10位のサンフレッチェ広島。10月下旬には城福浩監督が退任し、今季の残り試合は沢田謙太郎ヘッドコーチが指揮を執ることが決定した。ここではサンフレOBの吉田安孝氏が、独自の目線で選んだ、月間(9月18日・柏戦〜10月3日・名古屋戦)MVP&ベストゴール&ベストゲームを紹介する。

J通算450試合出場を達成したサンフレッチェ広島の青山敏弘選手。

◆[月間MVP/林卓人・青山敏弘]攻守にわたり存在感を示している2人のベテラン

 札幌戦で林はJ通算500試合出場、青山は450試合出場を達成。この偉業を称え、今回は二人のW受賞にしたいと思います。

 まず林ですが、GKは一席しかない特別なポジション。若い選手にポジションを奪われると、試合に出られなくなるケースが多いです。しかし林は違う。あの大迫から再び守護神の座を取り返しています。これは本当に稀なことで、青山も尊敬しているほどです。

 そして、攻守にわたり存在感を示している青山。ボールの受け方一つとっても動きに無駄がない。一つひとつのことを、簡単にこなしているんです。そして視野が広く、ゲームの流れを常につかんでいます。相手からすると脅威の存在だと思います。二人には少しでも長く現役で頑張ってもらいたいですね。

◆[月間ベストゴール/vs名古屋グランパス戦の1ゴール目:浅野雄也]

 荒木のボール奪取からのショートカウンターでのゴール。もう一度やれと言われてもできないほどの難しいプレーだったと思います。浅野には、自分が攻撃を引っ張っていくという気持ちを全面に出してほしい。それだけの力があると確信しています。

◆[月間ベストゲーム/J1リーグ第31節:vs名古屋グランパス]

 若手が伸び伸びとプレーし、ベテランが支える。チーム全体がやるべきことをしっかりとできていた試合でした。全員が攻撃に集中し、相手ボールの時の守備も良かった。若い力が躍動しただけに、今後の成長にも期待がふくらむ内容でした。