◆広島東洋カープも女子野球の普及に力を注ぐ

 広島東洋カープが女子野球の普及に協力するきっかけとなったのが今年4月。カープで17年間プレーした浅井樹氏が一般社団法人全日本女子野球連盟から「広島県・中四国女子野球アンバサダー」に任命されたことだった。

【SAH】広島県・中四国女子野球アンバサダー 浅井樹氏コラム

「中四国女子野球アンバサダー」に任命された広島東洋カープの浅井樹氏

 浅井氏は、現在同球団のベースボールクリニックコーチを務め、野球の普及振興と同時に少年、少女の育成に力を注いでいる。その浅井氏が広島県をはじめ中四国のチームの技術指導、女子野球を通じて女性が輝くまちづくりをテーマに活動している。大会初日にはゲストとして会場を訪れ、開会式では球団からの練習用硬式球500個を贈呈し、Youtube配信された開幕試合のゲスト解説者として、解説の中で独自の視点から女子野球の魅力を伝えた。

「春にアンバサダーに就任させていただいて、自分なりに見たり聞いたりしていくうちに、女子野球にとても興味が湧いてきました。実際に今日も会場に来るのを楽しみにしていました。女子野球選手のみなさんのプレーを見ていると、女性ならではの華麗さ、可愛らしさがあります。女性にしか発信できない野球の魅力というものをもっと引き出して、お伝えしていきたいと思っています」

 現役時代は代打の切り札として活躍し、日本最高峰の舞台で戦ってきた浅井氏。元プロ野球選手として、どのような視点で女子野球を発信していくのか、非常に興味深い。

「球団としてだったら、今日みたいにボールの提供だったりそういう部分を求められると思いますが、個人的なことで言えば、現場に行って、楽しさや面白さを現場レベルで伝えていけたらなと思います。当然技術向上も含めてね。できなかったことができるようになったり、分からなかったことが分かるようになったときに、その面白さが増えていくと思います。そういう部分においても、協力させていただきたいと思っています」

 広島県をはじめ、広島東洋カープもタッグを組み「女子野球のまち「みよし」」の実現への一歩を踏み出した。