◆女子野球のまち「みよし」とSAHが連携

 三次市での開催にあたり「その思いを受けて形にしていただいたのが、SAHの神田代表でございます」と開会式で福岡市長が話したように、開催のサポート役となったのが、「スポーツアクティベーションひろしま(通称:SAH(エスエーエイチ))の存在だ。

 SAHは「もっと笑顔に広島を。スポーツの力で!」をビジョンに掲げ、広島県内にあるさまざまなスポーツ資源を活用して、地域活性化を目指す組織。令和2年4月に広島県スポーツ推進課が立ち上げたスポーツコミッションだ。広島県内の市町それぞれが目指す姿の実現に向け、各市町が主体となってスポーツを活用して行う「わがまち💛スポーツ」という取組として、SAHは三次市と今大会の開催を盛り上げる活動を展開してきた。

 開催にあたり、SAH代表の神田康範氏は「第7回女子硬式野球西日本大会」を盛り上げるさまざまなアイデアを提供している。

「大会を盛り上げるために会場内の装飾にこだわったり、DJやウグイス嬢の方に来ていただいたりしています。今回は約600名の選手に三次市へ来ていただくので、我々としては”三次市を覚えてもらおう”ということで、広島東洋カープとコラボした記念Tシャツと三次市名菓のピオーネつつみを参加した選手のみなさんにプレゼントさせていただき、三次市をPRさせていただきました」

会場となった5つの球場の随所に風船や看板や幟があしらわれ、華やかな雰囲気が演出されていた

 大会ロゴはピンクを基調とした女性の華やかさを感じさせるデザインとなっており、各球場の外周、球場内の至る場所にピンクののぼりを設置し、大会を彩った。また、試合中は“従来の野球の試合”を感じさせる応援音声が選手たちを盛り上げ、プレーの合間、イニング間はDJが音響を監修するなど、視覚と音響の両面で女子野球選手たちを盛り上げていた。

「こういったアイデアを実現できたのは、三次市内を中心に“この大会を盛り上げたい、女子野球の魅力を広めたい”という我々の思いに共感してくださった多くの企業様からのご支援があってこそ。本当にたくさんの方々にご協力いただき、感謝しております。女子野球は女性ならではのハツラツ感がありますし、キラキラとした華やかさがありますよね。プレーを見ていると“ほっこりする”というか、女子野球は見ていて本当に楽しいですね。そして可能性を感じています」

 三次市にふさわしい「わがまち💛スポーツ」として女子野球の振興・発展に携わってきた神田氏はそのように女子野球の魅力を語る。

「私の目標はこの大会を“広島のあの大会に出場したい!三次市の球場で野球がしたい!”とみんなが目指すような日本で一番の大会にしたいと思っています。そして、その達成はもう近くまできているのではないかと感じています」

斬新なアイデアと新しい手法で女子野球大会の盛り上げに貢献したSAH代表の神田康範氏

 女子野球の魅力や大きな可能性を感じている神田氏は、今後もSAHとして女子野球をキーワードに三次市を盛り上げていく。そして、SAHと共に広島で女子野球を盛り上げるべく、広島県を象徴するスポーツチームであるプロ野球・広島東洋カープも積極的に動きを見せている。