—そういった気持ちでマウンドに上がった結果、何かご自身の中に変化はありましたか?
 「そのままやってダメならしかたがないと思ってやってみて、そして3試合連続結果が出ました。その後二軍に落ちたんですが、少しでも自分が思うような投球が出来たのは自信になりました。ザキさん(中﨑翔太)や、大地さん(大瀬良大地)のように、チームを背負って立つような存在に自分もなれるかもしれないと思いましたし、そういうところを目指していきたいという気持ちが芽生えた1年でした」

—徐々に塹江投手よりも年下の投手が増えてくることで、自身の立場も変化してきていると思いますが、意識する部分はありますか?
 「今は自分のことで精一杯ですし、まずは自分を高めていくことが第一だと思っています。ライバルだと言われる年の人たちも多いですが、あくまでもチームメートなので。その人たちから吸収することもあるし、その人たちは敵ではないんです。特にミッキー(高橋樹也)は同じ左投手でライバルなのかもしれませんが、やっぱり一緒に一軍で投げることが僕としての一番の喜びだと思っています」

—開幕日が不透明な状態で調整面が難しい部分もあると思います。
 「特に気持ちの部分で難しいところはありますが、開幕に備えてできることを続けけていくしかなと思っています。状態が良いだけに『開幕していれば良かったのにね』と言われることはあるんですけどね。長いシーズンなので、良い時ばっかりではないし、入りがよければ絶対悪いときもあります。逆に状態が悪くてもできることがあるし、そこから調子を上げていくことも一年投げ切るためには必要だと思っているので、切り替えてやるだけですね。ただ、本来開幕だった3月20日を良い状態で迎えることができたというのは素直に自信になります」