J SPORTSと広島アスリートマガジンの共同企画。今回、注目したのは、カープ選手の「好きなもの」。記念すべき第1回は野村祐輔投手。野村投手が愛してやまない、Mr.Children(以下ミスチル)に、同じくミスチル大ファンの広島アスリートマガジン編集長の真田一平が迫りました。
※2022年1月11日に『J SPORTS『カープ“愛”倶楽部』で公開

episode 01/野村祐輔とMr.Children

◆先輩の影響でミスチルの奥深さにふれる

ー第1回は私たっての希望で、野村投手にお願いさせていただきました。テーマは『ミスチル』。野村投手のミスチル愛に迫っていきたいと思います。

野村:ありがとうございます。これまでも取材の時は、ほとんどミスチルの話ばかりですもんね(笑)。

ーそんなことはないです(苦笑)。私も相当なミスチル好きですが、野村投手のミスチル愛にはかなわないと思うことも(笑)。ちなみにミスチルのファン歴はどれくらいですか?

野村:どうですかね……。高校の頃から聞いていたので、10年以上ですかね。

ー両親がミスチルファンだったとか?

野村:そういうわけでもないですね。気がついたら聴いていました(笑)。

ー明治大時代。寮で同部屋の先輩が、部屋でミスチルをずっと流していて、それでさらに引き込まれていったと以前言われていました。

野村:そうなんです。大学2年の頃ですね。2つ上の先輩ですが、先輩が流す曲は、ほぼほぼ知っていました。ただ、この頃から、歌詞の意味を考えるようになりましたね。 ーそれまでは、特に歌詞は気にせずに聴いていた? 野村:そうですね。歌詞の意味を深く考えず聴いていたのですが、良い曲だと思うものはたくさんありました。

ーミスチルとの馴れ初めはこれくらいにして、曲について聞いていきます。まずは2021年によく聴いたミスチルの曲を教えてください。

野村:『SOUNDTRACKS』(2020年12月・アルバム)に入っている曲はよく聴きましたね。

ー『SOUNDTRACKS』ではどの曲が気に入っていますか?

野村:全部良い曲ですが、一番印象的なのは『memories』。

ー私はその一曲前の『The song of praise』が好きです。

野村:『The song of praise』が終わって『memories』に曲が移る流れも好きなんです。『memories』って、ミスチルの曲では珍しくミュージカル調の曲じゃないですか。それもあって好きですね。

ー野村投手はマツダスタジアムの登場曲でもミスチルの曲を使われています。2019年から『皮膚呼吸」(※「重力と呼吸」(2018年・アルバム)に収録)を使われていますが、この曲を選んだ理由を教えてください。

野村:自分にぴったりだなと思ったんですよね。

ー分かります!『皮膚呼吸』を初めて聴いた時、野村投手にぴったりだな、登場曲に使ってほしいなと思ったんです。球場で流す歌詞をどこにするかでも悩まれたのでは?

野村:そうですね。登場曲って、試合の状況によって長かったり短かったりするので、いろいろ考えましたね。

ー登場曲には1番のサビをセレクトされています。その理由は?

野村:マウンドに上がっている時、自分がやっていることに近いなと思ったのでそこの歌詞を選びました。

ープロ入りからここまで6曲の登場曲を使っておられますが、じつは一度だけ浮気をされています(笑)。

野村:浮気じゃないです(笑)。

ー2013年にマイケル・ジャクソンの『ブラック・オア・ホワイト』を使われています。

野村:マイケル・ジャクソンも大学時代によく聴いていたんです(笑)。

ーなるほど(笑)。じつはあまり記憶にないのですが、どれくらいの期間、使われていましたか?

野村:何回か使っただけですね(笑)。

ー改めて聞いてみます。野村投手にとってミスチルとはどんな存在ですか?

野村:存在ですか……(熟考)。ひとつ確実に言えるのは、ミスチルのたくさんの作品に助けられたこともあれば、心を動かされたこともあるということです。曲のカテゴリーも多彩で、恋愛の曲もあれば、奮い立たせてくれる曲や癒してくれる曲もあります。人生のいろんな場面で助けてもらってきました。答えになっていないかもしれませんが、ミスチルは僕の人生に寄り添ってくれる存在です。

ー手術から復帰した2021年は勝ち星をあげられず、野村投手にとって苦しい一年だったと思います。昨年一年、「心を奮い立たせてくれた曲」は何ですか?

野村:そのお題だと『The song of praise』ですね。うん、いい曲です。歌詞も最初から最後まで好きです。背中を押してもらっていました。

ー『The song of praise』の歌詞ではないですが、2022年シーズン、リベンジを果たす野村投手の姿を楽しみにしています。

野村:2021年はただただ悔しい一年でしたから、今季はしっかりと結果を残せるように取り組んでいきます。

※J SPORTSのカープ応援サイト『カープ“愛”倶楽部』でインタビュー全文を公開中。野村投手オススメの曲、お気に入りの歌詞などを紹介しています。

野村祐輔 ●のむらゆうすけ
1989年6月24日生。岡山県出身。明治大から2011年ドラフト1位でカープに入団。プロ1年目から先発ローテーション入りを果たし新人王を獲得。新人では46年ぶりとなる防御率1点台も記録した。2016年には自己最多の16勝をあげ、最多勝利・最高勝率のタイトルを獲得。2021年にはプロ初登板から188試合連続先発登板の日本新記録を樹立するなど、先発投手として数々の記録を残している。