現代サッカーでGKに求められるもの
塩谷はフィジカルの強さを評価して選びました。現在海外でも通用していますし、そんなに体が大きくないですがキック力、パワー、下半身の力強さがすごい。サイドだけではなくリベロ、ボランチもできますし能力が高いですよね。ここで挙げたDFの3人はスピードのある選手にも対応できますし、相手からしたらピッチ上に立たれただけでプレッシャーを感じると思います。
では最後にGKですが、サンフレッチェは昔からGK王国と呼ばれてきました。その中から誰を選ぶのか非常に難しいですが、先に名前を言うと、西川周作を選ばせてもらいました。
迷ったのは自分も現役時代に一緒にプレーした前川(和也)です。シュートストップに関しては前川が抜きん出ていると思っています。歴代のゴールキーパー、代表、外国人も含めて、守ることに関しては前川がナンバーワンだと思っています。当時、バクスター監督から『動く壁』と言われていたくらいですからね。
ただ、今のサッカーはそれだけではなく足元の技術、フィード、リベロ的な仕事というものも必要になってきます。現代サッカーに対する対応力、またパスをつなぐポゼッションサッカーという意味では、キックの質、そういうものも含めると西川が日本一でしょう。
情もあるので前川にしたいという気持ちも正直あるんですけど……そこの差で西川ですね(苦笑)。でも誰が入っても紙一重ですよ。林(卓人)や、下田崇などなど、誰を選んでも納得の人選になると思います。
これで全てのポジションが出揃いました。改めて選手を整理してみたいと思います。FWは1トップで佐藤寿人。2シャドーには高萩洋次郎とイワン・ハシェックを選出しました。続いて一番悩んだボランチは森﨑和幸と青山敏弘。ウイングバックは右が駒野友一で、左が盧廷潤です。DFはリベロに田中マルクス闘莉王、右にトニー・ポポヴィッチ、左に塩谷司。そしてゴールマウスを守るのが西川周作です。ちなみに総監督に風間八宏さん、監督に森保一、ヘッドコーチにサンパイオを招聘しています(笑)。