4年ぶりのリーグ優勝に向けて、オープン戦に突入したカープ。ここでは、今季さらなる成長に期待がかかる左右のスラッガーについて、OBの笘篠賢治氏が語っていく。
※取材は2022年2月中旬。

今季、レギュラー奪取の期待がかかる林晃汰

◆白熱を増すか!?カープ長距離砲の争い

 今季は長年チームの主軸を務めてきた鈴木誠也が抜けたことで、次世代のスラッガー育成が注目されています。

 右の長距離砲という面で言うと、プロ4年目の正隨優弥も非常に体調の良さを感じました。また例年とは違う今季に駆ける思いというか、まさにガツガツした感じが見受けられました。

 昨季はコロナというアクシデントがありましたが、二軍では結果を残していました。しかしプロ野球選手である以上は、一軍でどれだけ結果を残せるかが大事です。そういう意味では、同じ長距離砲タイプのルーキー2人(中村健人・末包昇大)の存在が意識を変えつつあるのでしょうね。

 やはり、同じタイプの選手が入ってくれば、意識するものです。正隨にとっては、この状況というものが良い方向に作用しているのではないかと感じました。
 右の長距離砲の台頭が待たれる今季の打線ですが、左打者で注目されているのが昨季10本塁打を放ったプロ4年目の林晃汰です。キャンプ序盤を見た限りでは、現段階では4番打者というには、まだまだという印象を受けました。

 シート打撃を見た感じ、もう少し修正をしなければならないように見えましたね。また守備面では菊池涼介から直接アドバイスを受けるなど、連日精力的に練習をこなしている姿が印象的でした。

 若手野手の中では、間違いなく期待されている存在ですし、とにかく攻守においてレベルアップが求められます。今季の立場としては、これから実戦に入っていく中で、いかに状態を上げるかがポイントになるでしょう。そして、もっと首脳陣にアピールをしていってほしいと思います。