4年ぶりのリーグ優勝に向けて、2022年のペナントレースを戦うカープ。OBの笘篠賢治氏に、開幕2戦目までの戦いを見て感じたことについて語ってもらった。

開幕戦でプロ初安打・初打点を記録した末包昇大(今年の春季キャンプで撮影)

◆経験豊富な選手がそろったことによる安心感

 ついに2022年のシーズンが幕を開けました。カープは鈴木誠也が抜けたことで打線に関して不安視されていましたが、2試合連続2桁得点での勝利という最高のスタートを切ることができました(結果的には開幕3連勝)。

 特に大瀬良大地と森下暢仁を同一カードに並べたことで、ここを落としてしまったら流れが一気に悪くなるというなかで、しっかりと連勝できたのは良かったです。今季はこの2人が勝てるかどうかでチームの順位は大きく変わってくると思いますね。

 大瀬良、森下の登板試合で落としてしまったら、後ろのローテーション投手へのプレッシャーがすごいですからね。そう考えると、2人が最多勝争いをする状況になったら、必然的にチームも優勝争いしていると言えるでしょう。

 野手陣を見てみると、坂倉将吾が開幕に間に合ってくれたのは本当に大きかったです。今季を戦う上で、確実に打線の核になる選手。いるのといないのとでは全く違ったでしょう。その他にも経験豊富な選手たちがしっかりそろったことで安心感が出てきましたよね。もし若手中心でのスタートになっていたら、ここまでの好スタートは切れなかった可能性はあると思います。

 ルーキーの末包昇大を7番という打順で使えているのも大きいです。4番を打っていたときに比べて自由に伸び伸びとプレーさせてあげられますからね。そして、オープン戦後半からウィークポイントを研究されてきていた中で、プロ初打席が先制適時打。さらに猛打賞。これ以上ない素晴らしいデビューを飾ることができました。これを自信に頑張ってもらいたいと思います。