36試合を戦って20勝15敗1分で、セ・リーグ2位のカープ。OBの笘篠賢治氏に、5月3日からの巨人3連戦で気になったポイントについて語ってもらった。

5月5日の巨人戦で来日初登板・初勝利を飾ったアンダーソン

◆捕ってから投げるまで無駄がない中村健人の動き

 4月27日からのヤクルト、中日との試合は、1勝4敗と少し嫌な流れでしたが、5月3日からの巨人戦で勝ち越して、流れを引き戻すことができました。

 5月5日に来日初登板した新外国人・アンダーソンの投球も良かったですね。アンダーソンの加入で先発ローテーションがさらに安定感を増したので、先発要員をリリーフとして使うことも可能となります。これまで以上に、投手陣に厚みを持たすことができるので、良い試合運びができるようになるはずです。

 また、巨人戦では中村健人のライトでの守備が光りました。結果的に負け試合にはなりましたが、5月4日の試合では、二度の補殺を見せてくれました。

 まずは3回に2死二塁から吉川尚輝の一二塁間を破った打球をホームタッチアウト。続く4回にも2死二塁から丸佳浩の同じような打球を好返球でアウトにして、巨人に先制点を許しませんでした。

 その試合は、J SPORTSで解説をしていたのですが、中村健の動きを見ていると、捕ってから投げるまでに無駄がないんですよね。少しでも無駄があったら間一髪でアウトにできないですから。ボールの回転も良いですし、送球する際の姿勢を見ても、体のバランスが取れていて、ボールを投げる時に体が左サイドに流れていかないんです。

 打撃でも変化球に対して良い対応力を見せていますし、しばらくライトで使いたいと思わせるような活躍でした。