7月から夏の甲子園出場をかけた地区予選が全国で開催され、広島県においても熱い戦いが繰り広げられる。

 当連載でお伝えしているように、広島の老舗スポーツ用品店である体育社も夏の大会を前に、野球道具の修理など高校球児の来客が増える。前回の記事で登場していただいた、体育社スタッフの黒木さんはかつて高校球児として、広島・西条農業高で野球に没頭していた。

 そこで6月25日に発売される「広島県高校野球ガイド2022」の企画として、黒木さんに高校時代の話を聞いた。

株式会社体育社第一営業部 黒木厳汰さん

◆何の疑いもなく始めた野球人生

ーまずはじめに、黒木さんが野球を始めたきっかけをお聞かせください。
「父が地元のソフトボールの監督をしていたのがきっかけで、小学校1年生から6年間ソフトボールをやっていました。何の疑いもなく野球をするのが当たり前のような環境だったと思います」

ーでは本格的に野球を始めたのは中学生からですか?
「そうですね、中学校からは「広島安佐ボーイズ」という硬式のクラブチームに入り、最初は内野手としてやっていました。ソフトボールとは違って距離が一気に伸びるので、その辺の難しさはありました」

ー野球用のグラブはそのときに初めて買ってもらったんですね。
「当時はあまり意識してなかったんですが、今の仕事に就いて改めて思うと、中学生の時点で硬式用のグラブとなると、結構いいものを与えてもらっていたんだなと思います」