今季、クラブ創設30周年を迎えたアビスパ福岡。11月30日に行われたホーム最終戦では、今季最多の17,587人を動員し大観衆に見送られメモリアルイヤーに幕を閉じた。今回はその舞台裏に迫る。

チャレン(アビスパ福岡社会連携プロジェクト)

 この日の冠スポンサーを務めたのはユニフォームパートナーとして3年目のシーズンとなったエイジェック。同社は昨年に続き、『ベススタ埋めたいプロジェクト』として県内4大学と産学連携の取組の一環として、集客増をテーマに伴走した。「4大学それぞれの個性があり、学生のパワーを感じましたしそのパワーが今季最多の動員数の一助になったと思います」と担当者は語った。

 オリジナルグッズの制作やSNSの運用、さらには地理上なかなか足を運ぶに至っていない久留米市からの観客動員など切り口は様々だった。各大学が果敢に課題に立ち向かうことで、地域や世代、距離の課題に応じた泥臭いアクションの積み重ねが、スタジアムの熱狂を支える原動力となりチームを勝利させたと言っても過言ではないだろう。

 企業を通し、学生と交流し地域を活性化させるというJリーグでも類を見ない取組をしているアビスパ福岡。2026年Jリーグは新たなシーズン制に向けて2月から百年構想リーグと題し、東西による地域戦を実施する。クラブとしても、リーグとしても新たなチャレン(社会連携プロジェクト)となる来シーズンは、アビスパ福岡としても挑戦のシーズンとなる。来季はどのような取組を見せてくれるのか、今後の動向にも注目したい。