―プロ入り初ゴールは、3月2日のルヴァンカップ名古屋戦(○2―0)でした。あのシーンを振り返っていかがですか?

「あの瞬間は頭の中がすごく整理されていたので、どんなシーンだったか鮮明に覚えています。川村選手からサイドチェンジでパスをもらって、ドリブルで仕掛けていきました。そのタイミングではまだ自分でシュートをするという選択肢はなかったのですが、相手DFと1対1の状況になり、そこに相手がもう一人カバーに来ました。その二人がコミュニケーションを取った瞬間に、一瞬の隙が見えたんです。『今だ!』と思い、良いタイミングでシュートを打つことができました」

―OBの吉田安孝さんが、満田選手のシュートを絶賛しています。本誌連載中のコラムから一部を抜粋すると、『満田選手はシュートが本当に上手い。4月2日の湘南戦(○1―0)では、足を振り切らずに、膝下だけを使ってボールの中心にしっかりミートさせるという高い技術を見せてくれました。ゴールへの凄まじい嗅覚を感じる』とコメントされていました。

「ありがとうございます。湘南戦でのゴールは、リーグ戦の初ゴールですね。後で振り返って思うのですが、イメージ通りに打てたときのシュートは決まることが多い印象です。J 1のチームはレベルが高く、普通にシュートを打っても止められる可能性があるので、タイミングやスピードなど、相手からちょっとズラして打つというか……そういったポイントは意識しています」

―吉田さんは、満田選手は『シュートの種類を多く持っている』ともおっしゃっています。自分でも強みだと感じていますか?

「自分は攻撃の選手なので、シュートのバリエーションや、攻撃への道筋を作るプレーはこれまで本当にたくさん練習してきました。自分としても、そのポイントは強みだと思っています。ただ一番大切なのは、心や頭の中をしっかりと整理してプレーすることです。どんなときも冷静であることを意識するようにしています」

《プロフィール》
満田 誠(みつた・まこと)
1999年7月20日生、23歳
熊本県出身/170cm、63kg/FW
ソレッソ熊本-広島ユース-流通経済大-広島(2022〜)
シャドー、CFを主戦場とするアタッカー。
大学4年間で培った シュート精度の高さ、推進力のある突破を武器にゴールを量産する。