破壊力のあるシュート、的確なアシスト、アディショナルタイム最後まで走り切る姿勢。開幕戦のメンバー外だったとは思えないほどの活躍で、ルーキーイヤーにしてすでに広島になくてはならない存在となった満田誠。
背番号『11』の後継者としての呼び声も高い、若きストライカーの素顔に迫る独占インタビューをお送りする。
◆憧れの背番号『11』を追う、攻守に躍動する熱きストライカー
―今シーズン、ルーキーでありながらすでにリーグ4得点(6月15日時点)。アシストでも結果を残しています。
「広島ユースからトップ昇格ができず、流通経済大での4年間を経てやっと広島でプロデビューすることができました。今のチャンスを逃してしまったら、もう広島でプレーするチャンスは訪れないかもしれないと思い、後悔しないように全ての力を発揮しようという覚悟でシーズンを迎えたので、すぐにチームにフィットすることができて良かったです」
―広島ユース時代の2017年には、高円宮杯プレミアリーグWESTで11得点を記録し、得点王にも輝きました。それでもトップ昇格が叶わなかったときの、率直な気持ちを教えてください。
「すごく悔しかったですし、落ち込みました。そもそも大学に進学するという選択肢が自分の中になかったので、諦めきれず、ほかのチームの練習に参加させてもらったこともあります。それでも、どこからも声がかからなくて……。高校最後の大会で流通経済大の監督とスカウトの方が自分のプレーを認めてくださり、熱心に話をしてくださったので、大学進学することを決めました」
―今の活躍を見ていると、実りある4年間だったことが分かります。
「ユースの同期3人(大迫敬介、川村拓夢、仙波大志)がトップ昇格する中で、自分は選ばれなかった悔しさがバネになりました。大学で必死に頑張って、卒業する頃には誰よりも実力をつけて活躍できる選手になってみせると思っていました。結果的に、大学でプレーしたことは遠回りではなく、むしろ自分にとってプラスに働いたと思っています。広島への内定が決まったときには、ピッチで活躍することでチームに恩返ししようと覚悟を決めました」
―大学4年時にはキャプテンも務めました。大変なことも多かったのでは?
「流通経済大はサッカーの名門です。プレッシャーを感じましたし、難しいこともたくさんありましたが、それを経験できるのはキャプテンである自分だけです。キャプテンを任せてくれた選手やスタッフには、本当に感謝しています」