プロ野球の魅力のひとつである、外国人選手。ここでは、海を渡り、広島の地でジャパニーズドリームを成就させた名助っ人たちの記憶を数字で紐解いていく。

 ライトル、ギャレット、エルドレッド ――。ここでは、悲願の初優勝を支えた元祖・助っ人、ママチャリ姿で愛された主砲など、広島が誇る助っ人外国人野手の歴史を振り返る。次にランキングを塗り替える助っ人は、果たして……!?

2004年に入団したラロッカはいきなり40本塁打を記録した。

◆助っ人が切り拓いた優勝の歴史。自慢の長打、勝負強さで勝利に貢献

 黎明期に平山智をはじめとする日系アメリカ人が来日し、幕を開けた広島の助っ人史。

 1975年に初のリーグ優勝を果たしたカープだが、ルーツ監督がホプキンス、シェーンの2人の好助っ人を呼び寄せたのも要因の一つだ。 そして、1977年に2人と入れ替わる形で入団したのが、ギャレットとライトルだった。

 ギャレットは破格のパワーの持ち主で2年目の1978年に40本塁打をマーク。今もラロッカと並び、広島の外国人選手としてはシーズン歴代1位の本塁打数を保持している。

 ライトルは、オールドファンが語り出すと止まらない『THE・レジェンド』。強肩強打で1979~1980年の2年連続日本一に貢献。1980年の日本シリーズでは3本塁打を放ち、日本シリーズMVPにも選出された。

 1996年に入団したロペスも、最強の一角だろう。2年連続打点王と勝負強いバッティングが光ったが、累計5年で打率.305も大したものだ。

 1999年に加入したディアスも入団当初は内野ユーティリティーという変わり種だったが、西武・カブレラの助言を受けた2001年に打撃開眼。32本塁打を記録した。

 2004年に入団したラロッカの打撃には、目を見張るものがあった。初年度から打率.328、40本塁打をマーク。その年のOPS1.102(出塁率+長打率)は、21世紀のプロ野球の記録で8位に入る高数値だった。

 また、2012年途中の緊急補強で入団したエルドレッドもレジェンドクラス。2014年には広島の外国人選手としてはランス以来、2人目の本塁打王のタイトルを獲得。真面目な性格でチームの精神的支柱でもあった。

《歴代助っ人外国人の各種記録》

■打率(500打席以上)
1位    ラロッカ    .319
2位    ロペス    .305
3位    アレックス    .304
4位    シーツ    .298
5位    シェーン    .295

■本塁打
1位    ライトル    155本
2位    エルドレッド    133本
3位    ロペス    112本
4位    ギャレット    102本
5位    ディアス    65本

■打点
1位    ライトル    491打点
2位    ロペス    442打点
3位    エルドレッド    370打点
4位    平山智    251打点
5位    ギャレット    247打点

■試合出場数
1位    平山智    996試合
2位    ライトル    764試合
3位    エルドレッド    577試合
4位    ロペス    575試合
5位    ディアス    430試合