思わず心を奪われる!カープの話題をゆる~くまったりと展開してくれる“オギリマワールド”。関東出身ながら中学生からカープファン。独自のタッチで描かれるイラストを交えたコラムでおなじみのオギリマサホが、広島アスリートマガジンWEBで、新たなカープの魅力を切り取る。今回スポットを当てたのはペット。カープ選手とペットの関係について、オギリマ視点でゆる~く取り上げる!

◆意外!?と多い「犬派」のプロ野球選手

 来る9月20日~26日は動物愛護週間である。カープ選手の中にも動物好きは多そうであるが、なんとなく思っているのが「猫派より犬派の方が多いのではないか」ということだ(一岡竜司のように熱帯魚派の選手もいるだろうが、ここでは一旦置いておく)。

 近頃は選手自らがブログやSNSなどでかわいいペットの写真を投稿してくれているが、たとえば大瀬良大地は自身のブログで「愛娘」としてポメラニアンのこまちを紹介し(※注1・同じ記事には“大親友の中﨑さくらちゃん”が紹介されており、恐らく中﨑翔太の愛犬と思われる)、薮田和樹もインスタグラムでマルプーの愛犬・麦の様子をたびたびアップしている(※注2)。また現カブスの鈴木誠也も、カープ在籍時にはミニチュアシュナウザーのノアがカープのユニフォームを着ている姿をブログに載せていた(※注3)。

 一方で、飼い猫を紹介している選手は、私の知る限りではあまり見ない。カープで猫を飼っている選手というと、アメリカから愛猫ルピータを呼び寄せたエピソードで知られるザガースキーをまず思い浮かべてしまうあたり、「カープと猫」の印象は薄い。

 これはカープだけに限らず、以前『週刊ベースボール』の12球団の選手に聞くインタビューコーナーで「犬or猫」というお題が出されたところ、何と12球団中11球団の選手が「犬派」と答えたのである。

 むろん猫好きの選手が皆無なわけではないだろうが、なぜ選手たちは犬を飼いがちなのだろう。犬猫両方を飼ったことのある私自身の経験から想像するに、選手はシーズン中は遠征などで家を空けることが多く、ペットホテル等に預けやすい犬が好まれるのではないだろうか。猫は環境の変化を嫌がる子が多く、預けるのに苦労するからである。また、犬は散歩に行くので、選手にとっては一緒にトレーニングをしている感覚になるのかも知れない。

 ところで、先ほどの『週刊ベースボール』のインタビューで、唯一「猫派」だったのが何と矢崎拓也だったのである(※注4)。矢崎は、妻の実家で飼っている数匹の猫と戯れることはあるものの、「自分で飼いたいとは思わない」と答えていた。その理由として、飼えば責任が生じることを挙げており、真面目な性格がうかがえる。

 今後、選手たちのプレーに注目するのはもちろんなのだが、ファンは選手がかわいいペットと触れ合っている姿を見るのも楽しみなものである。今は寮生活をしている若い選手も、独り立ちした後にはペットを飼い始めるかも知れない。そんな姿を楽しみに待っていたいと思う。

 

※注1:大瀬良大地オフィシャルブログ・2022年4月18日

https://ameblo.jp/komachi0812-14/entry-12738144974.html

※注2:薮田和樹インスタグラム

https://www.instagram.com/kazuki_yabuta/

※注3:鈴木誠也オフィシャルブログ・2020年12月20日

https://ameblo.jp/11saesks/entry-12645206214.html

※注4:週刊ベースボールONLINE

https://column.sp.baseball.findfriends.jp/?pid=column_detail&id=046-20190812-07

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オギリマサホ
1976年東京都出身。イラストレーターとして雑誌や書籍等の挿絵を手掛けるかたわら、2018年より文春オンライン「文春野球コラム」でカープ担当となり独自の視点のイラストコラムを発表。著書に『斜め下からカープ論』(文春文庫)がある。