◆受賞を記念し、『織田幹雄氏 ヘリテージプラーク受賞記念講演会』開催

講演会で登壇した為末大氏(写真・左)と海田町の西田祐三(ゆうそう)町長

 10月23日、織田幹雄氏の受賞を記念したイベントが、海田町 織田幹雄スクエア1Fホールで開催された。2部制で行われた記念講演会には、町民を中心に多くの陸上ファンが集まった。

 会には織田氏の長男・正雄氏と次男・和雄氏も出席。和雄氏による来賓挨拶では、マッカーサーと織田氏の出会いのエピソードも披露された。また、海田町・西田町長からは織田氏のヘリテージプラーク受賞に至るまでの功績も紹介され、併せて受賞記念品の披露も行われた。

織田幹雄スクエア創設への思いや、受賞にいたる織田氏の功績を紹介する西田町長(写真・中央)

 第2部では、広島市佐伯区出身の元・陸上選手で、世界陸上選手権で2度の銅メダルを獲得した為末大氏が登壇。『子どもたちの未来をつくる』をテーマに講演会を行った。

壇上で講演を行う為末氏。ユニークな語り口に、集まった参加者からは笑い声が起きる場面も。

 為末氏は、織田氏の『独学』『世界に出ていくこと』『言葉にして書き残していくこと』という3つの姿勢がこれからの子どもたちには必要になってくると語り、中でも、当時の織田氏をはじめとするアスリートを取り巻く環境については「今よりもよほど『世界に出ていく』ことが難しかった時代に、世界で自分のパフォーマンスを披露し、『世界人であれ』というご自身の言葉を体現しようとされていた」と、改めて織田氏の残した功績の偉大さを讃えた。

 また、為末氏自身のエピソードとしては、五輪予選の際に『靴紐が結べなくなるほどのプレッシャー』を感じたことや、引退後にテレビ出演した際に驚いたエピソードも語り、講演会を盛り上げた。集まったファンの中には、メモを取りながら熱心に耳を傾けるファンの姿も見られた。

 海田町にとっては、織田幹雄氏の功績を幅広い人々に周知する会となったはずだ。