『変化』を掲げる新井カープにおいて、若手選手の成長は不可欠である。二軍で鍛錬を積むスラッガー候補の現状について、新井良太二軍打撃コーチに聞いた。今回は、昨シーズン最終戦で一軍デビューを果たした若手2選手の近況に迫る。
内田湘大と仲田侑仁は、2人とも将来の中軸候補として期待され、昨年のシーズン最終戦で同時に一軍デビューを果たして初安打も記録しました。そこから大きな期待を受けて、春のキャンプでは一軍スタートになりました。
まず内田については毎日一生懸命に練習をしていますが、飛躍的にグッと伸びるタイミングというよりも、今はしっかりと試行錯誤しながらやっている段階です。
プロ3年目で『よし、いくぞ!』という中でなかなか結果が出ず、うまくいっていない状況で、頭では分かってはいるけれども、体現することに苦労しています。試行錯誤する中で、コーチだったり周囲の選手など、教わる環境はいろいろとあります。今は我慢のときですが、次に高く飛躍するために、今は深く沈んでいると思って頑張ってほしいです。
一方の仲田ですが、『これを試そう』と本人も納得した中で、それをやり続けている状況です。結果こそまだまだ伴ってはいませんが、メカニック的には進歩していると感じます。
2人とも、乗り越えなければならない課題はまだまだ多いですが、たくさん失敗をして経験することは大事ですし、継続する力も大事です。大きく育ってもらうよう、指導していきたいです。
■新井良太 あらい・りょうた
1983年8月16日生、広島県出身
球歴:広陵高−駒澤大−中日−阪神(2011-2017引退)
指導歴:阪神(2018-2022)ー広島(2023〜)
新井貴浩監督の実弟で、阪神時代は兄弟でプレー。2017年引退後は、阪神で5年間コーチを務めてきた。新井監督就任と同時にカープコーチに就任。熱血指導で多くの若手野手の打撃に寄り添っている。