10月20日に行われた『2022年 プロ野球ドラフト会議』。カープは事前の宣言通り、斉藤優汰(苫小牧中央)を1位で指名した。ドラフト会議は、各球団の獲得戦略や、話題の選手の動向に注目が集まる、まさに “運命の1日” だ。

 本企画では、カープの過去のドラフトを紹介する。ここでは、2014-2015年のドラフトをピックアップする。競合の末に交渉権を獲得した選手、単独指名に成功した選手……カープドラフトの歴史を、懐かしい入団当時の写真と共に振り返る。
※ドラフト順位表内の選手名表記は指名発表時点のもの。

◆野間、薮田らを上位で獲得! 独自路線を貫いたドラフト【2014】

 順位3位(74勝68敗2分)/野村謙二郎監督

2022年には野手キャプテンも務めた野間。FA権を取得した今オフには、新井新監督直々の慰留もあり残留を決めた。

 緒方孝市監督の就任発表後、初のドラフトとなった2014年は、髙橋光成(前橋育英高、現・西武)、有原航平(早稲田大)らに注目が集まった。カープは広陵高卒の有原を1位で指名するも、競合の末に交渉権は日本ハムが獲得。外れ1位指名では緒方監督の意向を受け、野間峻祥(中部学院大)を指名し交渉権を獲得した。2位では当時無名の薮田和樹(亜細亜大)を指名、3位で塹江敦哉(高松北高)を指名するなど独自路線が色濃く現れたドラフトとなった。

1位・野間峻祥(外野手)中部学院大◎
2位・薮田和樹(投手)亜細亜大◎
3位・塹江敦哉(投手)高松北高◎
4位・藤井皓哉(投手)おかやま山陽高
5位・桒原 樹(内野手)常葉学園菊川高
6位・飯田哲矢(投手)JR東日本
7位・多田大輔(捕手)鳴門渦潮高
◆育成選手ドラフト
1位・松浦耕大(捕手)MSH医療専門学校
2位・木村聡司(内野手)常葉橘高
※◎マークは現役カープ選手

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◆即戦力投手中心ドラフト。後に打線の中軸となるあの野手も【2015】

 順位4位(69勝71敗3分)/緒方孝市監督

西川龍馬、岡田明丈らを獲得した2015年。即戦力を重視し、社会人中心の指名となった。

 この年カープの補強ポイントは、ポスティングでMLBへの移籍を果たしたエース・前田健太(現・ツインズ)に代わる先発投手候補だった。そこで、ドラフト1位では関西六大学野球秋季リーグ連覇に貢献し、最優秀投手賞を受賞した岡田明丈(大阪商業大)を指名。見事、単独指名に成功し交渉権を獲得する。また、4位、5位では同じ社会人野球の名門・王子から船越涼太と西川龍馬を指名するなど、方針通りに社会人の獲得が目立つドラフトとなった。

1位・岡田明丈(投手)大阪商業大◎
2位・横山弘樹(投手)NTT東日本
3位・高橋樹也(投手)花巻東高
4位・船越涼太(捕手)王子
5位・西川龍馬(内野手)王子◎
6位・仲尾次オスカル(投手)Honda
7位・青木 陸(内野手)山形中央高
※◎マークは現役カープ選手

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