◆“4番”は特別なもの
—復帰後初スタメンの4月7日は4番でスタメンでした。意識する部分もあったのでしょうか?
「とても不思議な感覚で、その試合は夢みたいな感じでした。スタメン発表のときにマツダスタジアムのスタンドが湧いてくれたのが分かりましたし、本当にうれしかったですね」
—4月17日以降は4番に定着されました。再びカープの4番を打っていることに関して、どんな気持ちですか?
「やっぱり期待してもらって、そこで使ってもらっているので、その期待に応えたいという気持ちと、緒方(孝市)監督には使ってもらっているという感覚が自分のなかにあるので、何とか必死にやっているという感じです。僕にとって4番は、やはり特別なものですね」
—復帰後初本塁打は、5月9日の阪神戦でした。昨季までのホームグラウンドである甲子園で放った一発になりました。
「7年間ホームグラウンドとして戦った球場でしたし、自分の名前がコールされたときに、カープファンだけはでなくて、阪神ファンからも拍手をいただいたんです。それは本当に想像できなかったですし、『自分は幸せなやつだな』と思いましたね」
—5月22日のヤクルト戦では、黒田投手が先発し、4番の新井選手が本塁打を放ってチームは勝利しました。この試合はご自身にとっても印象に残る試合だったのではないでしょうか?
「8年前と同じように、黒田さんが先発として投げて、僕が4番としてホームランを打って勝つなんて、漫画でもドラマでも、ドラマチック過ぎてないなと思いましたね(笑)。本当に夢みたいな感じでしたし、すごく印象に残っている試合のひとつですね」
ー若手の多いチームのなかで、どのような立ち位置、意識でプレーされているのですか?
「チームを引っ張っていく意識はどこかであるかもしれません。若い選手がどう思っているかはわかりませんが、自分が引っ張るというよりも40歳近いおっさんですけど(苦笑)、まずは自分が一生懸命プレーしてとにかく球に食らいついて、必死でプレーしようと思っています」