◆キャプテンとして一生懸命

─オープン戦は最後のソフトバンク3連戦のみの出場でしたが、最初に3打席連続三振を喫して以降は、本塁打を放つなど打撃は好調でした。  

「三振が自分の実力でしょう(笑)。とにかくやるしかないと思っていました。自分には力がないので、先を考えても仕方がない。目の前のことに集中していかないとダメですからね」

─特に今季はキャプテンに任命されるなど、チームの中で存在は大きくなってきていると思います。

「周りがどう思っているのかは分からないですが、監督にキャプテンをやれと言われて、当然責任やプレッシャーはかかりますが、それに負けてはいけないと思っています。ただ、自分が今までやってきたことを大きく変えるつもりはありませんし、僕がキャプテンになったからといって特別に何をするとかは考えていません。みんなが一つになって同じ方向を向いていなければ勝つことはできないと思いますし、その中で苦しいときがあれば、率先してできることをやっていきたいと思います」

─監督から要求されたことはありますか?

「『これまでのお前を一切何も変える必要はない、今までどおりにやってくれ』とは言われました。僕も何かを変えられるほど器用ではないので、今までどおりにやろうと思っています」

─石原選手の『今までどおり』というと、全力疾走はもちろん、一生懸命プレーするということですね。

「一生懸命やるというのは選手として当然のことだと思います。当たり前のことを当たり前にできるように。あとは一日一日頑張って、その試合に悔いを残さないようにするだけです」

─昨年は大きく試合出場を伸ばし正捕手の座を近付けました。今季もキャプテンとして多くの試合出場が求められますね。

「もちろん、試合にはずっと出るつもりでいますし、そのためには結果が必要です。それは自分でも分かっていますし、そういう気持ちは忘れずにやっていきたいです。ただ、毎日出るために頑張っていますが、出たからといって負けてしまってはいけません。出たことに満足するのではなく、チームの勝利に貢献したいと思っています」

─序盤戦のチーム状態は良さそうですが、どのように感じていますか?

「開幕から良い形が続いていますが、その中でも良い試合もあればそうでない試合もありました。でも、まだシーズンは始まったばかりだし、開幕3連戦のような気持ちで毎試合戦うことができれば良い結果がついてくると思います。開幕ということもありましたが、あの試合では勝ちたい気持ちをみんなが強く持っていたと思いますね」

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