◆開幕投手ということに責任を感じている

― 特に今年は佐々岡投手(真司)がリリーフに回られて、「自分が引っ張っていかなければ」と言う部分は出てきましたか?

「自分がまず結果を残さないことには周りがついてこないというか認めてもらえませんから。『引っ張っていく』というよりはまず自分のやるべきことをしっかりやって結果を残して、それで周りがついてくるという形が良いと思います。言葉より態度で引っぱっていきたいです」

― 周囲では「開幕投手間違いなし」と言われていますが。

「まあ、誰かが投げるわけですから、それが誰になるかは分かりませんが。ただ(自分が開幕投手を務めるとした場合)、自分の中で一番最初に投げるゲームというくらいの気持ちでいこうかなとは思いますけど。しかしどの試合に投げるのも大事ですが、チームの開幕に投げるということですごい責任も感じますし、またその、オープニングゲームで投げさせてもらえるうれしさもありますし。もし開幕に投げるとすれば、チームのために投げたいと思います」

― もう一つ気になるのがアテネ五輪です。

「実際、まだまだ選出されるかどうかは分からないですし。まずはシーズン中はチームのために一生懸命投げて、その結果でどうなるかだと思います。だからアテネ五輪を目指して投げるということは、僕自身の中ではないと思います。最大の目標はチームの優勝なので、アテネっていうのは今は重点を置いてはいないですね」

― 予選の時の話に戻りますが、実は黒田さんが台湾戦か韓国戦で先発すると思っていたのですが。両試合ともリリーフで、かなり厳しい場面での登板でしたね。

「韓国戦は2点リードした6回1アウト1,2塁での登板でしたが、逆にああいう場面で使ってもらって、開き直って投げることができました。(上原、松坂、和田といった)投手陣の中で先発するのは難しいと思いますが。先発できなかった悔しさは忘れないようにしたいと思います」

― 最後に、エースとして今シーズンの意気込みをお願いします。

「『自分がやらなきゃ』というより、自分がチームにどれだけ勢いを与える事ができるかだと思います。チームが優勝争いできるように、1年通してコンスタントに結果を出せるように頑張りますので、応援よろしくお願いします」

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