12月2日、マツダスタジアムで広島東洋カープの秋山翔吾が契約更改交渉を行った。シーズン途中にメジャーから日本球界に復帰しカープに入団。西武時代には最多安打4回、ベストナイン4回受賞などの経歴を持ち打撃にも期待が集まったが、今シーズンは体調不良などもあり、出場は44試合にとどまっていた。
交渉後の契約更改会見での質疑応答は、以下の通り。
◆もっとタフに、どんな環境でもしっかりと野球ができる選手でいたい
ーサインはされましたか?
「はい。複数年契約中なので、引き続き、金額も変わらずサインをしてきました」
ー球団からはいろいろなお話があったと思いますが、評価してもらった部分は?
「(評価という)そういう話にはならなかったですね。評価してもらったというよりも、『来年はしっかり体を整えて頑張ってほしい』と、そういう話がメインだったので、前向きに頑張ろうと思っています」
ー来季は、どういった役割を任されると思われますか?
「まずはしっかり体、健康を整えて1年間出てもらいたいということと、しっかりと打ってほしいということを言われました」
ー入団会見から半年が経ちました。今シーズンはどんなシーズンでしたか?
「メジャーのキャンプインする前からバタバタしていたところもありました。そうした環境の流れであったり、メジャーでやる中で僕の力が足りなかったという部分で、最後の6月にもう一度マイナーでやって、そこで区切りをつけて日本に戻ってきて、カープに入団しました。これだけいろいろなことがありましたし、かといってそれが成績に反映したということは特別ないと思うので、もっとタフに、いろいろな環境でもしっかり野球ができるような選手でいたかったと思いますし、これからは(そういう選手で)いたいなと思っています」
ーカープファンからの声援をどのように感じていましたか?
「どの球団もそうだと思いますが、すごく熱狂的というか、街自体がカープのことを応援してくれているなと思いました」
ー入団してみて、カープというチームはどのようなチームだと感じましたか?
「(少し考えて)ちょっと分かりきらないところもありますね。入団してみて、外から見ていたイメージ通りの部分もあれば、少し違うと感じた部分もありました。それが良い、悪いということではありませんが、中に入ったからこそわかることもありました。これからやっていかなければならないことは(今年の)チームの順位が表していると思うので、もっと上に上がっていけるようなチームのレギュラーとしてやっていくことが僕にとっても必要かなと思っています」
ー湯布院でのリハビリキャンプはどんな期間でしたか?
「すごく有意義な時間だったと思います」
ー選手との個の関係も深められたのでしょうか。
「そういう面もありましたが、どの選手も頭から野球が離れきるということはないと思うので、どうしても野球の話になってくる部分もありました。それが野球人として、こういう職業である以上はとても大切なことだと思うので、(会話の)入り口がどうであれ、それぞれがいろいろな野球観であったり、考えていることがあるんだという、シーズンの勝敗がかかっている時期ではなかなか話ができない部分も(話すことができました)。そういった時間をつくってもらえているというところは、カープという球団に感謝していますし、良い場だなと思いました」
ー来シーズンは新井監督のもとでのスタートとなります。新井監督の印象は?
「現役時代の印象なので、監督になられるとまた変わるとは思いますが、対戦相手という立場から見ていても、チームの雰囲気などもすべて『勝つ』ことに結びつけて動かれていたのではないかと感じました。一緒にやった選手もそう感じていると思いますし、(当時は)アマチュアだった選手たちも、僕が受けた印象と変わらないと思います。ただ、それが監督という立場になると、選手として見せたり伝えたりしていた部分と、なかなかうまく伝わらない部分もあると思います。新井監督も『リーダーとして、父として』という部分もあると思いますが、選手同士がしっかりとコミュニケーションをとりつつ結束して、個の力を高めることも必要になってくると思います。毎年のことではありますが、そうしなければ、やりたい野球であったり強くなっていく要因にはならないと思うので、それが結びつけば良いかなと思っています」
ー年が明けるとすぐにキャンプが始まりますが、今オフはどのように過ごされますか。
「とにかく、来年結果を出すための土台になるような期間にしたいと思います」
ー改めて、2023年シーズンのチームの目標は?
「『勝つ』ことではないでしょうか。これは今年に限らず、いつ聞かれても同じことだと思います」