広島アスリートマガジンWEBでは、これまでカープやサンフレッチェをはじめ、広島のスポーツの魅力を伝えてきた。ここでは、2022年に特に反響の多かった記事を振り返る。

 高校球児たちが白球を追いかけ、汗と涙を流す聖地・甲子園球場。かつて甲子園でプレーしたカープ選手たちに“高校時代の記憶”を振り返ってもらう本企画では、福井県代表・敦賀気比高の一員として夏の甲子園に2度出場した、木下元秀の思い出に迫る。

高校時代、甲子園に2度出場した木下元秀

◆2年夏はエースとして、3年夏は4番として出場

 2019年育成選手ドラフト2位でカープに入団した木下元秀。西川龍馬や東出輝裕(一軍打撃コーチ)などを輩出した敦賀気比高出身だ。

 甲子園には2年夏に初出場。エースとして登板するも1回戦で6失点し初戦敗退。

 その後、ケガの影響で外野手に転向し、3年夏に再び甲子園に出場。4番打者として活躍し、ベスト16進出に貢献した。甲子園3試合で打率.583というハイアベレージを残し、大舞台での強さを証明した。

「高校野球はプロと違って一発勝負。守備のミスや投手が与える四球一つで流れが変わるだけに、一球の大切さを教えてもらった3年間でした。今でも脳裏に浮かぶのは、甲子園での最後の試合となった仙台育英戦です。僕が打っていたら勝てた試合だっただけに、打った打球が、プロ野球選手になってからもスローモーションで蘇ることがあります。それくらい悔しかったですね」

 一球の大切さと一発勝負の怖さ。甲子園での悔しい経験は、木下の成長を促す原動力の一つとなった。

広島アスリートマガジン12月号は、『恩師と選手が語る新指揮官の魅力』を特集。 新井貴浩監督の話をしよう。月刊誌でしか見ることのできないビジュアルも満載です!