2月23日に鹿児島県で行われた、硬式野球大会『薩摩おいどんカップ』。NPB球団をはじめ社会人、大学とカテゴリの垣根を超えた参加とあって大会は話題となった。

野球教室に参加した栃木ゴールデンブレーブスの川﨑宗則選手。

 鹿児島県内各地で繰り広げられた熱戦はもちろん、会場周辺に出店した、地域の特産品を取り扱ったブースも盛り上がりを見せ、大会中にはさまざまな催しが開かれた。中でも注目を集めたのは、小中学生を対象にした野球・ソフトボール教室だ。

 2月23日の開幕に合わせて野球教室を行ったのは、鹿児島市姶良市出身で現在は栃木ゴールデンブレーブスでプレーする川﨑宗則選手。天真爛漫なキャラクターはそのままに、野球未経験の小学生へ野球の魅力を伝えた。

 ビーラインスポーツパーク姶良野球場で行われたこの野球教室には、抽選で選ばれた姶良市内の小学生1〜3年の総勢50名が参加。川﨑選手は野球の基本的な動作を教えた。

 また別日には、大会に参加したエイジェック硬式野球部キャンプを電撃訪問した川﨑選手。栃木ゴールデンブレーブスも、同じくエイジェックが運営するチームで、社会人日本一を目指す選手たちとってWBC優勝メンバーという世界一の経験者と共に汗を流したことは、大きな刺激になったに違いない。

 3月5日には1997年に女子ソフトボール日本代表の監督に就任し、2大会連続でチームを表彰台への導いた宇津木妙子氏によるソフトボール教室が開催された。

 当日は20度近くまで気温が上がり、すっかり春の陽気となった中、地元の小・中学生100人が参加。日頃からソフトボールで汗を流す子どもたちは、ソフトボール界のレジェンドに最初は緊張の面持ちだったが徐々に打ち解け、楽しそうにボールを追った。また、宇津木氏からは参加者へ『努力は裏切らない』と、メッセージの入ったサイン色紙がプレゼントされた。

ソフトボール教室に参加した宇津木妙子氏は、参加者へ『努力は裏切らない』と熱いメッセージを送った。

 およそ1カ月にも及んだ大会期間中には、野球関係者による講演をはじめとする競技振興のための様々な取り組みが行われた。試合の観戦はもちろん、競技振興イベントを通して、野球やソフトボールに触れた子どもたちから、世界へ羽ばたく選手が出てくる日が楽しみだ。