リーグ戦、カップ戦ともに好調を維持しているサンフレッチェ広島。劇的な逆転勝利あり、大量得点での快勝ありと、今シーズンもファン・サポーターを楽しませてくれている。

 今回は4月上旬までの戦いを振り返りながら、サンフレッチェ広島OB・吉田安孝氏に、注目選手を熱く語ってもらった。

(データは全て4月6日の取材時点)

サンフレッチェ広島のプレッシングサッカーの要として躍動する森島司。

◆「笛が鳴る、最後の瞬間まで戦う」今シーズンも際立つ果敢なプレー

 リーグ戦3連勝をおさめたG大阪戦(3月12日・○1ー2)、柏戦(3月19日・○1ー0)、鹿島戦(4月1日・○1ー2)は、 いずれの試合も、決勝点を奪ったのは後半の終了間近でした。すべての選手が、最後の笛が鳴るその瞬間まで絶対に諦めずにプレーしており、その姿勢が実った連勝だったと感じます。

 先制され、終了間際に追いついて、そこで引き分けで満足するのではなく、逆転するために走り続ける姿勢がもぎ取った勝点3です。こうした試合展開は今シーズンだけでなく、昨シーズンから見られていたものでもありました。

 そして、終盤になっても果敢に攻め続けることができるのは、満田誠、森島司といった選手の存在が非常に大きいと感じます。

 彼らがいるからこそ、全員が前線から勇敢にプレッシングしていくことができます。試合終盤になり、相手チームの選手が疲れれば疲れるほど、満田や森島といった選手の存在が際立っていくのです。

 まだまだシーズンは序盤ですが、ここから夏場を迎え、後半に入り、痺れる試合が続くようになってくれば、もっと劇的な展開の試合が増えてくるはずです。

 リーグ戦、天皇杯、ルヴァン杯。

 すべての頂点を目指して、今シーズンもワクワクするサッカーを見せてもらいたいですね。

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