キリンチャレンジカップ2023に臨む日本代表メンバーが発表された。森保一監督のもと、三笘薫(ブライトン)、久保建英(レアル・ソシエダ)、旗手怜央・古橋亨梧(いずれもセルティック)とともに名を連ねているのが、2021年以来の代表招集となった川辺駿だ。

 サンフレッチェ広島Jrユース、サンフレッチェ広島ユースを経て2014年にトップチームに昇格すると、磐田へのレンタル移籍を経て2018年に復帰。2019年にはリーグ戦全試合出場を果たすなど、広島の中盤として活躍した。2021年、グラスホッパー・クラブ・チューリッヒ(スイス)へ移籍。

 ここでは、2021年4月、初の代表招集を経験した直後に収録された単独インタビューを再編集して掲載する。

2020年からは背番号8を背負ってプレーした川辺駿。

良い経験となった初の代表戦ピッチ。少ない時間ながら安定的にプレー

—今年(2021年)3月、日本代表に初選出されました。改めて選ばれたときの気持ちを聞かせてください。

「小さい頃からの夢だったので純粋にうれしかったです。それと同時に参加してみて他の選手との差を感じましたし、常に選出されるにはもっと成長しなければダメだと痛感しました。代表から帰ってきても、常に代表でのプレースピードだったり強度を意識しながら練習しています」

—スピードや当たりの強さ。そこが一番違いを感じた部分ですか?

「そうですね。スピードと言ってもいろいろありますが、単純にボールスピードもそうですし、状況判断、プレッシャーをかけるスピードも全然違いました。ただ、そういうことを意識して普段の練習から取り組めば必ず良くなっていくものだと思うので、今後も常に意識しながら少しずつでも成長していきたいと思います」

—逆に通用する部分もたくさんあったのではないですか?

「3-0と点差がある中での出場(2021年3月25日、国際親善試合・韓国戦の86分に出場し代表戦初出場)でしたけど、それでも代表戦のピッチに立てたことは本当に良かったと思います。練習と試合は違うものだと思うので、本当に良い経験になりました。もちろんプレッシャーはありましたけど、うまく試合に入れましたし、少ない時間でしたけど安定したプレーができたと思います」

—川辺選手の特長といえば、3列目からの飛び出しだと思います。

「良い守備や強度の高いプレーをしながら、自分の特長を出していくことが必要ですし、後ろからの飛び出しでアシストやゴールを狙うのは自分の最大の特長だと思います。今後はより数字にこだわってプレーして、また代表に呼ばれるようなパフォーマンスを残したいですね」

—代表では、すんなりチームに溶け込めましたか?

「みんな本当に良い人たちばかりで、積極的にコミュニケーションを取ってくれる選手が多かったです。代表は初めてでしたが、実際のプレーやそれ以外の部分でもやりやすかったです。国内組、海外組も含めていろんな人とコミュニケーションを取りました」

—森保一監督から、何か特別な話はありましたか?

「特別、何かを話したということはないですけど、もちろんサンフレッチェでのプレーを評価してもらってのことだと思いますし、どのチーム、どの選手もそうですけど、ちゃんと見てくれていると感じることができました。だからこそ毎試合、高いパフォーマンスをしないといけないと改めて思いました」

《プロフィール》
川辺 駿(かわべ・はやお)
1995年9月8日生、広島県出身/MF
広島ユース時代は高円宮杯2連覇に貢献。高校3年時にプロ契約&J1リーグデビューを果たす。2015年から磐田に期限付き移籍。2018年に広島に復帰し2020年からは副キャプテンも務めた。2021年、日本代表初選出。2023年6月に開催されるキリンチャレンジカップ2023で代表復帰を果たした。