中学硬式野球5団体の各選手権大会を勝ち抜いたチームが集い、真の日本一を決める「1st エイジェックカップ 中学硬式野球グランドチャンピオンシリーズ」が8月28日に大阪(大阪シティ信用金庫スタジアム)で開幕した。8月29日には勝ち抜いた2チームによる決勝戦が阪神甲子園球場で開催される。
決勝戦前夜となる8月28日、兵庫県内ホテルで「1st エイジェックカップ」オープニングセレモニーが開催された。この会には、大会に参加する5団体の中学球児たちをはじめ、連盟関係者などが参加。さらに、エイジェックスポーツマネジメントとパートナーシップ契約を締結している福岡ソフトバンクホークス前監督の工藤公康氏が参加した。オープニングセレモニーでは、各団体の選手から挨拶が行われた。ゲスト激励として工藤氏から中学球児に向けてのメッセージ、さらに質疑応答の時間も設けられるなど、各団体の中学球児にとっては有意義な時間となった。
ここでは、オープニングセレモニーにゲスト参加した工藤氏に今大会についての印象を聞いた内容をお送りする。
◆子どもたちにとってプラスになるような大会に
ーエイジェックカップの試みについての印象を聞かせてください。
「野球界にとって素晴らしいことだと思います。それぞれリーグで勝ち抜いているなかで、それぞれのリーグで日本一なわけですが、真の日本一を決める大会を5団体が協力し合って開催するという試みは素晴らしいことです。また子どもたちの目標になるような大会を新たに開催してもらえているというのも素晴らしいことであり、野球界の歴史の1ページを塗り替えるような大会であると思います」
ー今日は実際にパーティーに参加され、5団体の中学球児たちの顔を見てどのような印象でしたか?
「みんな良い顔をしていましたね。チームとして最終的に勝った、負けたというものがありますが、それまでに積み重ねてきたものは、絶対になくなりませんし、そういう自信を持って、野球をやり続けることはすごく大事なことだと思います」
ーご登壇され、中学球児のみなさんにさまざまなメッセージを送られていました。
「事前に考えていたわけではありませんが、子どもたちの顔を見て、会場の雰囲気も見て、何か言えることがあれば……と思っていました。あるチームのキャプテンの発言で「感謝」という言葉がありました。私自身、それはすごく大事なことだと思っています。プロも同じですが、やはり野球はさまざまな人たちに支えられてプレーできます。それを忘れてはいけないと思っています。中学球児のみなさんも、リーグ・連盟の皆様、監督やコーチの方々のサポートがあってこそです。そして、親御さんたちの支えがなければ、野球をすることさえできなくなるわけです。そういう部分に感謝をしながら、常に野球ができる環境になれば、プロ、メジャーなど、そういうところを目指す子どもたちが増えていくと思います」
ー中学硬式野球とどのように関わっていきたいとお考えですか?
「周囲の方々ときちんと調和を取っていかなければいけないと思っています。私がプロだからではなく、さまざまな方が尽力されていることを理解しながら、子どもたちにできることがあれば、協力していきたいと考えています」
ー今後、エイジェックカップにどのようなことを期待したいですか?
「この大会は今までになかったことですし、これからがスタートです。まずはこの大会がずっと続いていくことを期待したいです。いろんな情報であったり、チームをどう作っていくかなど、新しい世界が広がる大会だと思います。それだけ学べることがたくさん生まれ、リーグ同士がより良い団体になっていき、お互いが「こんな野球、こんなやり方もあるんだ」とみんなが学べて、子どもたちにとってプラスになるような大会が続いてくれたら嬉しいです」