2022年のドラフト会議と同時に初開催された『現役ドラフト』。出場機会が少ない中堅選手の移籍活性化を狙いとして導入され、12球団それぞれ1選手を指名した。カープからは正隨優弥が楽天へ移籍し、代わりに巨人から戸根千明が入団した。
初の現役ドラフトから1シーズンがたったいま、それぞれの選手の活躍を2023年の成績で振り返ってみよう。

リリバーとして要所を締めてくれた戸根千明

◆戸根千明 投手(巨人→広島)
ピンチの場面で度々登場するリリーバー。スリークォーターからストレートにスライダーやカーブ、チェンジアップなどを織ぜる投球が持ち味。明るい性格でカープに移籍してからもチームメイトに慕われ、投手陣のモチベーションを上げる役割も担っている。8月20日に一軍登録を抹消されてしまい、シーズン終盤は悔しい日々が続いている。
【2023年成績】※以降、成績は全て一軍において9月24日現在のもの
登板:24試合 投球回:21.1 1勝0敗0セーブ 防御率4.04

◆正隨優弥 外野手(広島→楽天)
2018年ドラフト6位で、広島出身、右の長距離砲と期待されてカープに入団した。2020年に一軍デビューを果たし、プロ初本塁打も放ったが、以降なかなか一軍へは定着することができず、2023年に楽天へ移籍。楽天では二軍戦で103試合に出場、6本塁打を記録しているが、一軍での出場機会になかなか恵まれていない。
【2023年成績】
出場:1試合 打率:.000 盗塁:0 本塁打:0 四死球:1

◆渡邉大樹 外野手(ヤクルト→オリックス)
【2023年成績】
出場:1試合 打率:.000 盗塁:0 本塁打:0 四死球:0

◆古川侑利 投手(日ハム→ソフトバンク)
【2023年成績】
登板:9試合 投球回:10 0勝0敗0セーブ 防御率4.50

◆陽川尚将 内野手(阪神→西武)
出場:7試合 打率:.158 盗塁:0 本塁打:1 四死球:3

◆大下誠一郎 内野手(オリックス→ロッテ)
出場:21試合 打率:.250 盗塁:0 本塁打:1 四死球:5

◆松岡洸希 投手(西武→日ハム)
一軍出場なし

◆成田 翔 投手(ロッテ→ヤクルト)
登板:3試合 投球回:3.1 0勝0敗0セーブ 防御率5.40

◆笠原祥太郎 投手(中日→DeNa)
登板:2試合 投球回:6 0勝2敗0セーブ 防御率4.50

◆大竹耕太郎 投手(ソフトバンク→阪神)
登板:20試合 投球回:126.2 12勝2敗0セーブ 防御率2.13

◆オコエ瑠偉 外野手(楽天→巨人)
出場:41試合 打率:.235 盗塁:1 本塁打:2 四死球:7

◆細川成也 外野手(DeNa→中日)
出場:133試合 打率:.258 盗塁:0 本塁打:22 四死球:56

成績を振り返ってみると、阪神・大竹投手、中日・細川選手の活躍は目覚ましいものがある。新天地に渡りその実力を十分に発揮し、重要な戦力としてチームに貢献している。もちろんカープ・戸根投手も数々の場面で登場し、多くのピンチから救ってくれた。
2023年ドラフト会議もあと一月ほど。若々しい新戦力に期待をしながら、中堅勢の現役ドラフトにも着目していきたい。