ルーキーイヤーの2019年に二軍で4番を任されるなど、カープの未来を担う主砲候補として期待がかかる林晃汰。

 先日7月1日に行われた阪神戦では、今季初本塁打含む4安打2打点の活躍を見せるなど、持ち前の長打力を存分にアピールした。ブレイク期待の若鯉が過ごした1年目を振り返り、今季の展望を探る。

同期の小園海斗の活躍を刺激に受けながら、練習で汗を流す林晃汰

 2018年ドラフト3位で指名され、智弁和歌山高からカープに入団した林。1年目から二軍で7本塁打を記録するなど、高卒ルーキーとしては及第点以上の成績を残したが、シーズン通した自身の打撃を振り返ると、多くの課題を感じたシーズンだった。

「1年間通して自分のスイングができなかったことが1番の課題です。年間通して安定感を出すためには、やっぱり体力が必要ですね。2019年の前半戦は正直打ち方に悩んだ時期もありましたし、すごく悩んだ時期もありました。苦しかったですね」

 高校時代とは全く違うスケジュール感で進行する野球続きの日々に苦しみ、昨季シーズン途中には打撃不振に陥ったものの、終盤に向けて徐々に上り調子に。9月には積極的に打ちにいくスタイルを取り戻すことで、林自身納得の打撃を展開することができた。

「できたこともあれば、できなかったことも沢山ありました。昨季は森笠(繁・二軍打撃コーチ)さんや(朝山)東洋さん(現一軍打撃コーチ)に相談して、『今どんな打ち方をしているのか』ということを確認しながら、次につなげられるようにティーバッティングなどの練習を繰り返していました。練習の積み重ねをすることで、それまでできなかったことが後半になってできるようになったことは自信になりました」

 1年目から試合出場を続けることで、さまざまな苦悩を感じた一方で、長距離砲としてのプライドを捨てずにシーズンを完走したことは林にとって大きな財産となったに違いない。