◆今季こそは一軍で初本塁打を

 そしてプロ1年目のシーズンを終えた初めて過ごすオフは、チームでも屈指の打力を持つ松山竜平の自主トレに帯同。プロの世界で生きてきたスラッガーの技術を貪欲に盗もうと意欲を見せた。

「秋季キャンプで見た松山さんの打球の質や飛距離が自分とは全然違っていたんです。その理由を考えたときに『単純なパワーだけではなく、技術の違いもあるだろう』と思ったんです。そこでキャンプの間にいろいろ質問させてもらったところ、自主トレに誘っていただきました。すごくありがたかったですね」

 また秋季キャンプでは、二軍打撃コーチに就任した東出輝裕コーチからの指導も受け、新たな打撃フォームを模索。“一番球を遠くまで飛ばせる形”をつくるために、日々努力を重ねていった。

 すでに同期の小園海斗は一軍の舞台を経験するなど一歩リードを許しているが、林自身の視線もまたすでに一軍を見据えている。

「昨季はずっと二軍で過ごしていたので、今季は一軍の舞台で活躍できるようになりたいし、まずは一軍で本塁打を打ちたいです。昨季掲げた目標でもあるのですが、今季こそ達成したいです」

  今季も開幕から二軍で4番起用されており、高卒2年目の若鯉への期待はますます増すばかり。一軍で大アーチをかける日を夢見て、背番号44はフルスイングを貫いていく。