昨シーズン、両リーグ最多のイニング数を記録するなどリーグ屈指の先発投手として存在感を示した九里亜蓮。今季もカープ投手陣の柱としてフル回転が期待される男はついにプロ11年目で初の開幕投手にも指名された。

 常に進化を求め続ける背番号11の独占インタビューをお送りする。(全3回/3回目)

プロ11年目にして、開幕投手を任された九里亜蓮投手

◆イニング数にこだわりたい

1回目はこちら》《2回目はこちら

─『開幕投手』として、どのような点を意識したいと考えていますか?

「やはり、チームの船出、一番最初を任されるのはすごく重要だと思いますし、勢いがつく投球をすることが大事になると思っています。今、自分の正直な気持ちを言うと、まだ実感が湧かないですね。開幕が近づいてくればくるほど実感してくるのかなとも思います。登板の一週間前、5日前、3日前になれば実感が変わってくるかもしれないですし、もしかしたら当日にグッと気持ちが上がるかもしれないですし、僕も経験がないので、そういう部分を考えると不安よりも、どういう感情になるんだろうという好奇心というか、それが今の自分の正直な気持ちですね」

─毎年、シーズン初めの登板にルーティンなどはあるのですか?

「特にそういうものはないですが、一番最初の試合は家族が見に来てくれているので、それはすごく心強いですね」

─開幕戦で対戦するDeNAの先発は昨季最多勝の東克樹投手です。

「意識は全くしていないですね。自分が持っていること、オフ、キャンプで積み重ねてきたことを100%しっかりと出し切ること、それが一番大事になってくると思っています。自分の力を出し切った中で、チームを勝利に導くことができる投球をすることが、大切になってくると思っています」

─ 開幕投手はエースが務めるというイメージが強く、チームを引っ張る存在と見られることもあるかと思います。若手投手が増える中で、投手陣の中でどのような存在でありたいですか?

「開幕投手を務めるからそれを特別意識するということはありません。ここ数年は大地が開幕投手を務めてきたわけですが、毎年大地と『2人で引っ張っていけるように頑張ろう』という話をしながらやってきています。今年も変わらず、その気持ちで頑張りたいですね」

─開幕投手として迎える今季の数字的な目標設定を聞かせてください。

「イニングに関しては自分の中でこだわりを持ってやりたいですね。昨年のファン感謝デーで安仁屋宗八さん(カープOB)から『お前は200イニング投げないとダメだ』とも言われましたし(笑)。そこを目標にやっていきたいと思っています。イニングを投げるためには、勝ち星、防御率などは自然と数字が付いてくるものだと思っています。だからこそ、イニング数にはこだわりたいですね」

 

▼4月号のご購入はこちら▼
広島アスリートマガジンオンラインショップ
Amazon

 

広島アスリートマガジン2024年4月号のもくじ公開中!