カープ打線は昨季、4番・鈴木誠也の前後の打者を固定化できず、持ち味としていた他球団を圧倒する得点力を発揮することができなかった。
そんななか打撃陣の再編を図るカープが新たに3番に据えたのが西川龍馬だ。7月12日時点で打率は.273ながら、得点圏打率は.533と抜群の勝負強さを見せている。
V奪還を果たす上で、天賦のバットコントロールを持つ西川の力は必要不可欠だ。ここでは“200安打”という目標を掲げた、昨シーズン終了後に収録したインタビューを抜粋してお届けする。
(『広島アスリートマガジン』2020年2月号掲載)
─昨季は4位という悔しい結果に終わりましたが、チームとしての戦いをどのように感じていましたか?
「そうですね、なかなかうまいことハマらないなというか、連勝してもその後に大きな連敗をしたり……というのが多かったですし、ちょっともったいない試合が多かったという印象があります」
─過去3年間、チームは首位を独走する戦いが続きましたが、昨季は相手チームを追う展開でした。西川選手としてはプロ4年目で初めての経験だったと思いますがどんな気持ちで戦っていましたか?
「昨季は『より一層勝たないと』、『全員で勝たないといけない』という気持ちでした。その状況の中で、夏場からは知らず知らずのうちに焦りもあったかもしれませんし、ゲーム差も開いていましたからね」
─西川選手個人としては2年間レギュラーとして戦ったシーズンとなりました。
「常に結果を出し続けていないといけないと思っていました。毎日試合に出るからには責任もありますし、結果を出さないと試合に出られませんから」
─昨季は西川選手より年下の若手の台頭もありました。その中で『チームを引っ張る』という意識もあったのでしょうか?
「引っ張るというより、自分の事で精一杯でしたね。外野も初めて本格的に守りましたし、周囲に助けられながらプレーしたシーズンだったと思います」
─シーズンを終えてみて、毎日出場し続ける難しさを感じた面はありますか?
「体力面については全然問題なかったですし、疲れを感じることはあまりありませんでした。ただ、ちょっと調子が良くないと感じたときに集中力が切れてしまうことがあったり、そういう面でもったいないなと思いました」