◆多くの方の尽力に感謝

─ 最高の滑り出しができた中での中断というのは、改めてどのような気持ちだったのでしょうか。
 「現実的に中断するのは当たり前だと思っていました。むしろ再開できる流れを、みなさんがつくってくれたこと、本当に多くの方の尽力があるからこその再開だと思うので非常に感謝しています。もちろん良いスタートを切った中での中断は少し残念でしたけど、今こそ本当の意味でチーム力が試される時期なんだと思います。すごく我慢することも多かった中断期間ですけど、各々がどれだけサッカーを日常生活の中に置きながら過ごせたか、グラウンドではプレーできないけど、どれだけサッカーのことを考えながら過ごしたかが非常に重要だと思うので、これからそこで培った差というものを見せていくことができればと思っています」

─ ちなみに自粛中はキャプテンとして、各選手とは連絡を密に取り合ったりしていたのでしょうか?
 「いえ特別、連絡を取り合うということはなかったです。全体でZOOMミーティングをしたり、みんなの顔を見る機会はたくさんあったので、そんなに率先してコミュニケーションを取らなくても問題はなかったです」

─ オンライン上で子どもたちとつながる企画を発案されたり、病院を表敬訪問されたり、地域貢献などにも力を入れていた印象があります。
 「僕らだけじゃなくて苦しんでいる小学生や中学生もいますし、過酷な環境のなか戦って下さっている医療の方たちもいます。そのような状況下で何ができるか。僕らは人々に元気だったり勇気を与えられる立場にいると思っているので、少しでも良い影響を与えられるものは何かと考えた結果からの行動です。多くのことはできなかったですけど、少しでも力になれればという気持ちです。あとサンフレッチェというクラブを広島の中で必要不可欠な存在にしたいですし、ならなければいけないと思っています。試合がないと関心を持ってもらえないようじゃダメだと思うので、これからも機会があればいろいろと取り組んでいきたいと思っています」