若い頃カープにいた頃も、カープから離れたときもカープに対する想いは変わりませんでした。カープが好きという、僕の思いは変わりませんでした。それはやはり、生粋の広島県人であり、小さな頃からカープファンですからね。僕の遺伝子にカープが刷り込まれているというか、そういうものがあったのかもしれませんね。

 カープ復帰後の4年間は、本当に思い出に残る時間でした。個人的に一番印象深いのは2016年9月10日、東京ドームでの巨人戦で優勝を決めた直後、黒田さんと抱き合ったシーンです。今でもその当時のことを思い出すと、自分でも鳥肌が立ちますし、グッときますね。

 現役最後の3年間は3連覇を経験することができました。第二期黄金期と言える時代が訪れたのは、日本を代表する良い選手がたくさんいるなどいろいろ要素があると思いますが、チームのためにプレーできる選手が増えたというのも大きな要因だと感じています。

 やはり個人の力の集まりがチーム力ではなく、みんなの心と心がつながっていないと、チームは強くはなれません。3連覇当時は、みんなの心が一つになっていたからこそ、勝てたのだと思います。現役最後の最後で、自分の引き際を後輩たちがつくってくれたというか、そういう点では後輩たちに感謝しかありません。