◆嶋重宣 “赤ゴジラ”が首位打者獲得。苦節10年目の大ブレイク

【2003年成績】2試合/2打数/打率.500/1安打/0本塁打/0打点
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【2004年成績】137試合/561打数/打率.337/189安打/32本塁打/84打点

 カープ入団時は投手、その後野手に転向するも泣かず飛ばすのシーズンが長く続いた嶋重宣。二軍が主戦場だった男のプロ10年目の大ブレイクは、誰もが驚いたに違いない。

 前年オフに阪神に移籍した金本知憲によって外野レギュラーの一角が空席となった2004年。緒方孝市、前田智徳という不動のレギュラーが在籍していた当時に訪れた最大の好機を嶋は逃さなかった。

 オープン戦で好調な打撃を見せると、開幕からライトの定位置を奪取。当初は2番を任されていたものの、シーズン途中から3番を任されるなど首脳陣からの信頼を勝ち得た。

 腰痛の影響もあったもののシーズンを完走した嶋は初の首位打者(.337)、最多安打(189)のタイトルを受賞。以降数シーズンにわたり主軸を務め、巨人の松井秀喜と同じ背番号だったことからつけられた“赤ゴジラ”の名に違わぬ活躍を見せた。