2024年12月2日、スポーツアクティベーションひろしま(SAH)主催のトップスポーツチームのフロントスタッフ向け研修会が開催された。スポーツマネジメント領域の第一人者を招いた研修会には12チームが参加。エディオンピースウイング広島で行われた研修会の様子をお届けする。
◆スポーツマーケティングの基礎を第一人者から学ぶ貴重な一日に
野球、サッカー、バスケットボールをはじめとする、多彩なスポーツチームが活動する広島県。バレー、陸上、ハンドボールなど、プロスポーツに限らず一年を通してさまざまなスポーツを楽しむことができる広島は、まさに『スポーツ王国』だ。
そんな広島県内で活躍するチームのサポートをしているのが、広島県スポーツ推進課に設置されている『スポーツアクティベーションひろしま』だ(以下、SAH)。競技の垣根を越えて選手同士、スタッフ同士が交流することで、チームの活性化を図ることを目的のひとつとし、研修会のほか、他競技の試合を観戦・応援する合同応援会や、スポーツ体験イベントなどを多数開催している。
そんなSAHが主催する、スポーツチームのフロントスタッフ向け研修会が、12月2日、エディオンピースウイング広島(以下、Eピース)にて開催された。
今回の研修会に参加したのは、安芸高田わくながハンドボールクラブ(男子ハンドボール)、アフィーレ広島(インクルーシブフットボール)、イズミメイプルレッズ広島(女子ハンドボール)、NTT西日本ブルーグランツ(ソフトテニス)、サンフレッチェ広島(サッカー)、スリストム広島(3x3、3人制バスケットボール)、中国電力陸上部(陸上競技)、中国電力レッドレグリオンズ(ラグビー)、広島ガスバドミントン部(バドミントン)、広島ドラゴンフライズ(バスケットボール)、広島東洋カープ(野球)、福山シティフットボールクラブ(サッカー)、12チームのフロントスタッフ。それぞれ集客や広報、認知度向上に課題を抱えるなか、課題解決のヒントを探して研修へ臨んだ。
研修会は、大阪体育大学学長・原田宗彦氏による基調講演からスタートした。国内のスポーツ政策やトップスポーツビジネスといった、スポーツマネジメント領域の第一人者である原田氏の講演が聞けるとあって、参加者は真剣な表情。『スポーツマーケティングの基礎と理念』をテーマに展開された約1時間の講演では、スポーツ産業発展の歴史やこれからの展望、海外のスポーツチームにおけるファンエンゲージメント(満足度)向上のための取組事例の紹介のほか、スポーツプロダクトの特徴やスポーツマーケティングの基礎知識の解説なども行われた。
基調講演終了後は、質疑応答も行われ、「自チームの認知度を上げるにはどうしたら良いのか」や「スポーツと他分野を掛け合わせた取組を日常化するためには、どういった働きかけが必要か」といった質問が上がり、活発な議論が行われた。