2016年リオ五輪で日本バドミントン界初の金メダルを獲得した髙橋礼華が、1月25日、自身の名を冠した『第四回髙橋礼華ドリームカップ』を故郷・奈良県橿原市で開催した。2022年にコロナ禍で多くの大会が中止に追い込まれたことを機に、「大会に参加できない選手たちに楽しい思い出を」という思いで始まったこの大会は、『奈良県から次のトップアスリートを発掘、育成する』というジュニア世代強化プログラムとしての側面も持つ。

『第四回髙橋礼華ドリームカップ』に参加した選手たち(前列中央・髙橋礼華)

◆全国を目指す県内ジュニア選手が集結!

 本大会に出場するのは県内の上位選手たちだ。学年や性別を問わない混合シングルス戦として行われ、まさに『真の奈良県チャンピオン』を決める大会となった。

 さらにこの大会の大きな魅力は、髙橋さんが選手一人ひとりに直接アドバイスを送ることだ。金メダリストの“金”言に耳を傾ける選手たちの目は真剣そのもの。優勝した中島龍生選手(小6)も「貴重な経験になりました。頂いたアドバイスを次の試合に活かしたい」と力強く語った。選手たちの目標も、髙橋さんの思いも、ずっと先にあるということを印象付けた。

髙橋礼華さんが、選手一人ひとりに直接アドバイス

◆奈良から世界へ!髙橋礼華の願い

 2024年12月に行われた全国大会では、奈良県から多くの選手が出場したものの、各学年・種目ともに上位進出とはならなかった。それでも髙橋さんは「たくさんの選手が全国大会に出ることで県内のレベルアップにつながると思うので、より多くの選手が全国大会へ出られるように応援したい」と奈良県バドミントン界の未来に期待を寄せた。

 かつて奈良から世界へ飛び立った髙橋礼華。彼女の想いを受け継ぎ、日本人として髙橋さん以来二人目となる五輪金メダリストが、この大会から生まれる日も遠くないかもしれない。