首位打者、最高出塁率の二冠に輝いた鈴木誠也選手

カープの2019年ペナントレースが終了した。結果は70勝70敗3分のジャスト5割で4位。リーグ4連覇を目指して臨んだシーズンだったが、リーグ全日程終了と同時にクライマックス・シリーズ(CS)進出を逃すというファンにとっては悲痛な展開で幕を閉じることになった。

今季を象徴するような終わり方だった。セ・リーグの19年シーズンの最大の特徴は、各チームともに連勝、連敗が目立ったこと。その最たるチームがカープで、球団史を塗り替える大型連勝、大型連敗の影響をまともに受けながら激動のペナントレースを駆け抜けてきた。

シーズンの終わりが阪神の今季最多となる6連勝だったことも、今季のセ・リーグを象徴するフィナーレといえる。また終了直前でジョンソンが最優秀防御率のタイトルを逃したシーンも、“ここ一番”の試合を勝ち切れなかった今季のカープを見ているようだった。

結果、過去3年間と違い、約1カ月早く来季に向けた戦いがスタートすることになる。リーグ3連覇は、あくまでも過去の話。王者としての貯金は今季の4位で相殺されたと考えて、一から新たなチームを作り上げることが求められるだろう。

来季は東京五輪が開催される関係で、3月20日にはシーズンが開幕する。時間はあるようで、それほどない。チーム内にはFA権を取得し今後の動向が注目される選手もいるだけに、新監督就任を筆頭とした首脳陣や外国人選手の動向、ドラフト等も含め2020年シーズンに向けた今後の動きに注目が集まっている。