5月21日、ルートインBCリーグは、選抜選手の42名が参加する能力測定会を栃木県栃木市の『エイジェックスポーツ科学総合センター』で開催した。この能力測定会には、今年のドラフト上位候補にも挙がる冨重英二郎(神奈川フューチャードリームス)や、青山学院大時代に、常廣羽也斗(カープ)とバッテリーを組んで全国制覇を果たした佐藤英雄(埼玉武蔵ヒートベアーズ)らが参加した。

2025年ドラフト候補にも名が挙がる冨重英二郎投手(神奈川)

 測定会では光電管測定による30メートル走や、体組成測定『アローズラボ』による、瞬発力、視力測定の身体能力の測定、『Trackman』などの測定機器を使用した打球、投球分析が行われ、選手たちのパフォーマンスが数字として克明に記録された。

 現在、22イニングを投げて自責点1という圧倒的なピッチングを見せる冨重は、「他のチームの選手の測定も見ていて、自分より秀でた選手がたくさんいて良い刺激になりました。自分の数値を正しく確認できる機会は少ないので、貴重な機会でした」と話し、NPB入りへ向けて更なるレベルアップを誓った。

 また、身長166センチと小柄ながら、今季.386の高打率に加えて2本塁打の長打力も光る原海聖選手(茨城アストロプラネッツ)は、スポーツ科学先進国でもるアメリカで生まれ育った選手だ。

原海聖選手(茨城)

 アメリカでこのような測定の経験も豊富にあり、「僕は小柄なので、スピードが求められる選手だと思っています。特に瞬発力が必要なので、今回連続でジャンプを行うテストがありましたが、これは走る速さに直結するなと思いました。ジャンプのテンポは走るピッチにつながると思いますが、これまでトレーニングとして取り組んでいなかったので、このあたりも意識して上げていきたいです」と、意図を解釈しながら測定に臨んだという。

 測定を通して選手たちのモチベーションアップにつながることはもちろん、さまざまな角度から自分の姿を知ることで、自身の成長をより加速させる要素となるはずだ。今回の測定会には、リーグで豊富な実績を持つ選手だけでなく、将来性豊かな若手選手も多数参加した。この施策を通じて、NPBやMLBで輝くスター選手が誕生することを期待したい。